助触媒添加によってポリオレフィン系重合錯体が形成する中間体の構造を解明した。ポリマーの一次構造制御や活性向上、製造トラブルの早期解決の一助となる構造情報を得た。
PFのXAFSは、希薄な溶液でも元素選択性のある測定が可能である。そのため、難溶性の有機錯体を多元素測定・解析することで反応解析ができるといった利点がある。
本検討で得られた知見をもとに、反応条件の最適化やポリマーの一次構造制御予測に取組中。
第20回高分子分析討論会(2015)、Ⅱ-03 溶液中のおけるジルコノセン重合触媒の構造解析(ポスター発表)
長町俊希、山口展史、Idemitsu Technical Report Vol.58(3)、(2015)、43
測定から解析までPFスタッフの方々からご支援頂き、市販装置では取得困難なデータを得ることができました。基礎研究を材料開発まで結びつけるには多くの困難があると常々実感しておりますが、一つ一つの検討を地道に積み重ねて次世代の材料に仕上げたいと思います。