PF

PF研究会「PF挿入光源ビームラインBL−19の戦略的利用に関する研究会」

 
2016年11月24日掲載

<趣旨>

 PFの挿入光源ビームラインBL-19は、1987年より東京大学物性研究所軌道放射物性研究施設つくば分室が管轄する全国共同利用のための真空紫外・軟X線領域ビームラインとして設置され、数々の輝かしい研究成果を創出した後に、2014年に共同利用ビームラインとしての役割を終えた。現在は、BL-19での新しい利用プロジェクトが始動するまでの間、PFの施設スタッフの主導で装置開発・測定手法開拓を推進するためのテストビームラインとして利用されており、これまでに共鳴軟X線散乱や時間分解軟X線回折・分光計測などの研究成果が報告されている。
 現在、BL-19光源としてPFリングに設置されているリボルバー型アンジュレータは老朽化による装置上の問題を抱えており、新しい利用プロジェクトを開始するためには挿入光源の更新が不可欠である。一方で、PFリングの直線部増強プロジェクトの完了により、BL-19の挿入光源を設置する直線部は4mとなり、現状より総磁石長の長い高性能型挿入光源を設置することが可能となっている。また、将来の高輝度3GeVクラス蓄積リングの実現を視野に入れ、この時期にBL-19における戦略的な活用方法として、サイエンスケースとそのためのビームラインのハードウエアの実装に関する議論を進めることは時機を得たものと言えるだろう。
 そこで本研究会は、PF挿入光源ビームラインBL−19の戦略的利用を計画している研究グループから、サイエンスケースとそれを実現するためのビームライン概要を提案していただき、これらに関心をもつ様々な分野のユーザーおよび潜在的ユーザーとの間で広く議論を行い,相互理解を深めることを目的とする。

<概要>

日時:2017年1月16日(月)13:00~1月17日(火)15:00

会場:KEKつくばキャンパス 研究本館 小林ホール(KEK交通アクセス, KEKキャンパスマップ

提案代表者:組頭広志・熊井玲児・木村正雄(KEK物構研)

所内世話人:小野寛太,中尾裕則,武市泰男,足立純一,五十嵐教之,船守展正,足立伸一,雨宮健太

参加費:無料

旅費のサポート:なるべく旅費をサポートさせていただきますが、予算の都合により希望に添えない場合もあります。
        予めご了承下さい。締切後に旅費の有無についてご連絡します。
        ※自宅、 実家、知人宅にお泊りの場合は、宿泊費は支給されません。
        ※企業にお勤めの方、大学院生、学部学生、つくば在住の方には旅費、宿泊費は支給されません。

KEKドミトリー:PFのビームタイム中ではありませんが、他のイベントもあり、バス付きの部屋数は限られております。               希望に添えない場合もありますので、予めご了承下さい。
             ●シングルバストイレ付き(SB) 2,000円/泊
             ●シングルバストイレ無し(S)  1,500円/泊
        ※ドミトリーを利用される場合は共同利用者支援システムにユーザー登録、用務登録が必要となります。
         登録方法は締切後にご連絡します。

懇親会:1日目終了後、懇親会を予定しております。 会費:3000円

参加申込:下記のフォームよりお申し込み下さい。
      旅費、KEKドミトリーを希望する申込は締め切りました。
      サポートを伴わないご参加は当日まで受け付けますが、
      Web事前参加申し込みは1月6日(金)9時で締め切らせていただきます。
      ウェブ登録締め切後は当日、会場にてお申込下さい。

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重要な締切:
  旅費、KEKドミトリー希望の参加申し込み: 12月26日(月)9時<-締め切りました。
  懇親会参加申し込み: 1月6日(金)9時<-締め切りました。
  Web事前参加申し込み: 1月6日(金)9時<-締め切りました。

お問い合わせ:研究会事務局(pf-kenkyukai@pfiqst.kek.jp)までご連絡下さい。

<プログラム>

※研究会資料はウェブに掲載されています(KEK Proceedings 2016-11)。
 1月16日(月)
12:30~ 受付開始
13:00〜13:05 PF施設長挨拶 村上洋一(KEK物構研)
13:05〜13:15 開会挨拶 足立伸一(KEK物構研)
13:15〜13:45 「BL-19 の挿入光源」
  土屋公央(KEK加速器)
顕微分光
13:45〜14:15 「STXM炭素学の必須性: 太陽系の誕生から地球環境の将来まで」
  高橋嘉夫(東京大学)
14:15〜14:45 「STXMを用いた微生物-金属-鉱物相互作用の解明」
  光延聖(愛媛大学)
14:45〜15:15 「隕石中の有機物分析におけるSTXMの役割と重要性」
  菅大暉(広島大学)
15:15〜15:30 休憩(15分)
15:30〜16:00 「海底下環境、および海底下生命圏を紐解く鍵となるSTXM分析」
  諸野祐樹(海洋研究開発機構)
16:00〜16:30 「有機材料及び蓄電材料のSTXM評価」
  辻 淳一 (東レリサーチセンター)
16:30〜17:00 「炭素繊維強化プラスチックの顕微化学状態解析」
  原野貴幸(新日鐵住金)
17:00〜17:30 「BL-19におけるSTXMの検討と応用研究」
  武市泰男(KEK物構研)
18:00〜20:00 懇親会
 1月17日(火)
軟X線散乱
9:00〜9:30 「軟X線領域の共鳴散乱研究の今後への期待」
  有馬孝尚(東京大学)
9:30〜10:00 「軟X 線散乱・磁気円二色性の時間分解測定への展開」
  和達大樹(東京大学)
10:00〜10:30 「コヒーレントX線回折イメージングの今後の可能性」
  高橋幸生(大阪大学)
10:30〜10:45 休憩(15分)
10:45〜11:15 「共鳴軟X線コヒーレント回折イメージングの現状と展開」
  山﨑裕一(東京大学)
軟X線分光
11:15〜11:45 「軟X線吸収分光法による液体と液液界面のオペランド観測」
  長坂将成(分子研)
11:45〜12:15 「透過型軟X線顕微鏡によるシアノバクテリアの元素選択的な細胞内構造の観察」
  浅井智広(立命館大学)
12:15〜13:00 昼食(45分)
13:00~13:30 「軟X線分光を用いた放射線生物研究と今後の展望」
  藤井健太郎(量子科学技術研究開発機構)
13:30~14:00 「放射光軟X線分光法と第一原理計算による炭素機能材料の構造解析と産業利用への展開」
  村松康司(兵庫県立大学)
14:00~15:00 全体討論 (司会:小野寛太)
「BL-19の戦略的利用について」
15:00 閉会挨拶

<講演者の皆様へ>

【発表時間について】

プログラム中の発表時間は「5分の質疑応答時間」も含んでおります。
よろしくお願いいたします。

【要旨について】

要旨提出期限:1月6日(金)までにpf-kenkyukai@pfiqst.kek.jpまでお送り下さい。
フォーマット:テンプレート(WORD)をご利用下さい(A4サイズ 1枚でお願い致します)。
順次当ホームページに掲載させていただきます。

【Proceedingsについて】

PF研究会では研究会終了後、Proceedingsの発行が義務付けられています。
「KEK Proceedings」として出版されます。またKEKプレプリント・レポートデータベース
https://www.i-repository.net/il/meta_pub/G0000128Lib)に登録され、 ウェブにも掲載されます。
その点ご承知おきの上で要旨と、必要なら編集の上、当日発表していただいたスライド資料を
ご提出頂くようお願いします。

更新日 2017-1-12