PF

PF研究会「X線とクライオ電子顕微鏡で挑む生命の機能とかたち」

 
2018年7月24日掲載

<趣旨>

 

 放射光X線を利用した生体高分子の立体構造解析は,生命科学の発展や創薬プロセスにおいて欠かせない技術である。しかしながら近年,クライオ電子顕微鏡によるタンパク質(および,その複合体)の単粒子解析技術に電子直接検出器や位相板などの大きな発展があり,クライオ電子顕微鏡によって近原子分解能の解析が可能になってきた。その結果,世界各地の大学および研究所では,結晶化の難しいタンパク質複合体等の構造解析を推進するため,急速に最新鋭の電子顕微鏡装置の導入が進められている。
 また,日本においても,創薬等先端技術支援基盤プラットフォーム事業(BINDS)などを通じ,最高峰のクライオ電子顕微鏡装置の導入が進行中である。平成29年度には放射光施設Photon Factoryを持つKEK にも,共同利用を目的としたクライオ電子顕微鏡装置の導入が行われ,現在,10月の共同利用開始に向けた準備が進められている。さらに,これらの国内の電子顕微鏡装置を有効活用するために,クライオ電顕ネットワーク(https://www.cryoemnet.org/)が開始されている。
 このような状況の下,X線結晶構造解析,X線小角散乱解析、あるいはクライオ電子顕微鏡を利用する生命科学研究者が集い,今後の構造生命科学研究におけるX線とクライオ電子顕微鏡の相関構造解析や共同利用のあり方について議論するため,本研究会を開催する。


<概要>

日時:2018年9月7日(金)午後~8日(土)午前

会場:KEKつくばキャンパス 研究本館小林ホール(KEK交通アクセス, KEKキャンパスマップ※地図中のM01の建物)

提案代表者:姚 閔(北海道大学)

所内世話人:千田 俊哉(KEK)

参加費:無料

宿舎費のサポート:KEKドミトリーをご利用の場合、なるべく宿舎費(9/7(金)夜の1泊分のみ)をサポートさせていただきます。
        ※宿舎費のサポートは予算の都合により、希望に添えない場合もありますので、予めご了承下さい。
         締切後にサポートの有無についてご連絡させていただきます。
        ※自宅、 実家、知人宅にお泊りの場合は、宿舎費は支給されません。
        ※企業にお勤めの方、学部学生、つくば在住の方には宿舎費は支給されません。

KEKドミトリー:ドミトリーをご希望の方は、ご自身にてご予約いただきます。
        ※ドミトリーを利用される場合は共同利用者支援システムにてユーザー登録、用務登録が必要となります。
         KEKドミトリー希望をご希望の方には、
          ●ユーザー登録のある方・・・・事務局にて代理用務登録を行います。
                         用務が承認されますと、ユーザーズオフィスよりメールが届きますので、
                         その後、ご自身にてドミトリーのご予約をお願いいたします。
          ●ユーザー登録のない方・・・・追って、事務局よりユーザー登録とドミトリー予約のやり方をご案内します。

        ※SBルームから予約が埋まっていきますので、各自お早めにドミトリー予約をお済ませ下さい。
          ●シングルバストイレ付き(SB) 2,000円/泊
          ●シングルバストイレ無し(S)  1,500円/泊
          

懇親会:9/7(金)講演終了後に予定しております。奮ってご参加下さい。【参加申込:8月31日(金)】
    (会費:学生1000円、非学生3000円)

参加申込:下記のフォームよりお申し込み下さい。
     ※宿泊費のサポート申込は、8月17日(金)15時で締め切りましたので、
      今後はサポートの申込は受け付けできませんが、ドミトリーの宿泊受付は引き続き
      受け付けています。宿泊を希望される方はお申し込み下さい。
      サポートを伴わないご参加は当日まで受け付けますが、
      Web事前参加申し込みは締め切りました。この後は、当日、会場にてお申込下さい。


重要な締切:
  宿舎費のサポートを希望する方の参加申し込み: 8月17日(金)  ←締め切りました。
   懇親会参加申し込み:   8月31日(金) ←締め切りました。
  Web参加申し込み:    8月31日(金) ←締め切りました。

お問い合わせ:研究会事務局(pf-kenkyukai@pfiqst.kek.jp)までご連絡下さい。

関連事業:創薬等先端技術支援基盤プラットフォーム事業(BINDS)

<プログラム>

※研究会資料はウェブに掲載されています(KEK Proceedings 2018-11)。         
 9月7日(金)
12:30~ 受付開始
           【座長:加藤 龍一(KEK物構研)】
13:00~13:15 「はじめに」
  千田 俊哉 (KEK物構研)
13:15〜13:50 X線と電顕を使ったタンパク質構造解析」 
  姚 閔 (北海道大学)
13:50〜14:00 休憩(10分)
 セッション1: クライオ電顕の歴史・現在・未来  【座長:川崎政人(KEK物構研)】
14:00〜14:35 クライオ電子顕微鏡研究の歴史
  村田 和義(生理学研究所)
14:35〜15:10 クライオ電子顕微鏡用の試料調製とデータ収集
  大嶋 篤典(名古屋大学)
15:10〜15:45 Cryo electron tomography of in vitro membrane systems -クライオ電顕の今〜トモグラフィー〜
  Chris Gerle (大阪大学)
15:45〜16:20 クライオ電顕の未来
  吉川 雅英 (東京大学)
16:20〜16:30 休憩(10分)
 セッション2: 自動化の現在、そして未来へ  【座長:松垣直宏(KEK物構研)】
16:30〜17:10 放射光ビームラインにおける自動データ収集の現在と将来
  山本 雅貴・平田 邦生 (理研/SPring-8)
17:10〜17:30 PFタンパク質X線結晶構造解析ビームラインにおける自動化の現状と将来
  山田 悠介(KEK物構研)
17:30〜17:50 タンパク質X線溶液散乱における自動データ解析ソフトウェア開発
  清水 伸隆 (KEK物構研)
17:50〜18:20 協賛企業による発表
  Thermo Fisher Scientific/日本エフイー・アイ株式会社
  日本電子株式会社
  Nanome Inc.
18:20〜18:30 「終わりに」
   姚 閔 (北海道大学)
18:30〜20:30 懇親会(研究本館ラウンジスペース)
 9月8日(土)
 セッション3: これから始めるクライオ電子顕微鏡解析
〜私のクライオ電顕サンプルの調製法 & データ解析法(結晶解析との違い)〜【座長:湯本史明 (KEK物構研)】
9:00〜11:00 話題提供およびパネリスト: 安達 成彦(KEK物構研)、杉田 征彦(大阪大学)、西澤 知宏(東京大学)、
              田中 良和(東北大学)、守屋 俊夫(KEK物構研)、福田 善之(東京大学)
話題提供: 安達 成彦(KEK物構研): 「タンパク質複合体サンプルの調製とスクリーニング
      杉田 征彦(大阪大学): 「ウイルス蛋白質-核酸複合体サンプルの調製と解析
      西澤 知宏(東京大学): 「X線とクライオ電顕のサンプル調製法の違い
      田中 良和(東北大学):  「X線結晶構造解析とクライオ電顕の両手法を使って
      守屋 俊夫(KEK物構研): 「クライオ電顕構造解析パイプラインの開発
      福田 善之(東京大学): 「In situ structural studies of protein complexes by cryo-electron tomography
11:00〜11:10 休憩(10分)
 セッション4: 今後の施設運営方針と総合ディスカッション 【座長:村田武士 (千葉大)】
11:10〜12:00 放射光やクライオ電顕の共用基盤施設の活用とコミュニティーが目指す未来
         吉川 雅英(東京大学)
         村田 和義(生理学研究所)
         山本 雅貴(理研/SPring-8)
         千田 俊哉(KEK物構研)
12:00 終わりに
  姚 閔(北海道大学)、千田 俊哉(KEK物構研) 
12:30~ KEKクライオ電顕室見学(希望者)
大変有り難いことに、非常に多くの皆様に見学希望をいただいております。当日は、グループ分けしまして、少し時間差を付けて見学していただく予定です。 12:30から14:00頃の間で、各グループ30分ほどの見学時間になる見込みです。ご理解とご協力を、何卒よろしくお願いいたします。

<講演者の皆様へ>

【発表時間について】

セッション1, 2, 4における発表時間は「5分の質疑応答時間」も含みます。
セッション3における各話題の発表時間は10分、ディスカッション時間10分となっています。よろしくお願いします。

【要旨について】

要旨提出期限:8月31日(金)までにpf-kenkyukai@pfiqst.kek.jpまでお送り下さい。
フォーマット:テンプレート(WORD)をご利用下さい(A4サイズ 1枚の半ページ程度でお願い致します)。
順次当ホームページに掲載させていただきます。

【Proceedingsについて】

PF研究会では研究会終了後、Proceedingsの発行が義務付けられています。
ご提出頂いた資料をKEKプレプリント・レポートデータベース(https://www.i-repository.net/il/meta_pub/G0000128Lib)に
登録させていただき、ウェブに掲載されますので、どうぞその点ご承知おき下さい。

更新日 2018-9-5