PF

PF研究会「多様な物質・生命科学研究に広がる小角散乱
     〜 多(他)分野の小角散乱を学ぼう!」

 
2018年10月3日掲載

<趣旨>

 小角散乱は、無機・金属・生物・高分子など、多くの分野でなくてはならないツールとなっています。 しかしながら、初心者のユーザーからは「小角散乱はとっつきにくい」という意見を聞くことが多く、また、ともすれば、熟練したユーザーでも小角散乱の種々の有効性を活かすことなく、お決まりの解析方法で満足し研究を慢性的に続けている、という場合があることも否めません。他の分野で実施されている実験やデータ解析の方法、あるいは研究内容自体を知ることは、研究者ご自身の今後の研究展開の刺激になり、研究の殻を打ち破る良い機会になると思いますが、なかなか、ご自身が所属しておられる学協会以外の研究発表の場には、参加する機会がなく、そのような機会を作ることも困難ではないでしょうか。分野の裾野の広がりが著しい小角散乱グループのユーザーが一堂に会して、たくさんの研究発表を一つの講演会場で座して聴講できる機会を持つことは、非常に有効であると考えます。このような場を積極的に作ることを目的に、今回のPF研究会を企画致しました。
 すでに次世代を担う若手〜中堅の研究者の方々、ならびに、当ユーザーグループで中核的な役割を担っておられる研究者の方々に加え、中性子を用いたご研究を展開されておられる研究者にもご講演をお願いしております。質疑応答を含めて持ち時間、各15分という短い時間ではありますが、2日間にわたるプログラムにまだ余裕がございますので、ご発表して頂ける方には、是非積極的なお申し込みをお願い致します。もちろん、ご聴講のみでも大歓迎ですので、是非このPF研究会にご参加頂けますよう、心よりお願い申し上げます。

<概要>

日時:2018年12月20日(木)13:00~21日(金)16:00(予定)

会場:KEKつくばキャンパス 4号館セミナーホール (M02)、3号館セミナーホール(K03)(KEK交通アクセス, KEKキャンパスマップ

提案代表者:小角散乱ユーザーグループ代表 櫻井伸一 (京都工芸繊維大学) 

所内世話人:五十嵐教之、 清水伸隆 (物構研)

参加費:無料

旅費のサポート:なるべく旅費をサポートさせていただきますが、予算の都合により希望に添えない場合もあります。
        予めご了承下さい。締切後に旅費の有無についてご連絡させていただきます。
        ※自宅、 実家、知人宅にお泊りの場合は、宿泊費は支給されません。
        ※企業にお勤めの方、大学院生(発表されない場合)、学部学生、つくば在住の方には旅費、宿泊費は支給されません。
        ※KEK外に宿泊される場合は、宿泊費はKEKドミトリーに宿泊された場合と同等額までのサポートとなります。

KEKドミトリー:PFのビームタイム中ではありませんが、他のイベントもあり、バス付きの部屋数は限られております。
        希望に添えない場合もありますので、予めご了承下さい。
          ●シングルバストイレ付き(SB) 2,000円/泊
          ●シングルバストイレ無し(S)  1,500円/泊
        ※ドミトリーを利用される場合は共同利用者支援システムにユーザー登録、用務登録が必要となります。
         登録方法は締切後にご連絡します。

懇親会:12/20(木)終了後を予定しています。奮ってご参加下さい(会費:学生1000円、一般3500円)。

参加申込:下記のフォームよりお申し込み下さい。
     ※発表申込みも、下記の申込みフォームより申込み頂けます。
     ※発表申込み多数の場合、12/20の懇親会時にポスターセッションを同時開催するかもしれませんが未定です。             


重要な締切:
  発表申し込み:        10月31日(金) ⇒締め切りました。
  ドミトリー:         11月29日(木) ⇒締め切りました。
  講演要旨提出:        12月10日(月) ⇒締め切りました。
  Web参加申し込み:      12月10日(月) ⇒締め切りました。
  懇親会参加申し込み:     12月10日(月) ⇒締め切りました。

お問い合わせ:研究会事務局(pf-kenkyukai@pfiqst.kek.jp)までご連絡下さい。

<プログラム>

※研究会資料はウェブに掲載されています(KEK Proceedings 2018-10)。    
 12月20日(木) 4号館セミナーホール
12:30~ 受付開始
13:00〜13:07 挨拶 千田俊哉(KEK物構研)
13:07~13:15 挨拶 櫻井伸一(京都工繊大)
 [座長] 櫻井伸一 (京都工繊大)
13:15~13:30 高分子液晶の長周期構造
  戸木田雅利 (東工大)
13:30~13:45 放射光X線を活用した高分子材料の延伸過程その場構造解析
  石毛亮平 (東工大)
13:45〜14:00 ブロック共重合体から成る球状ミクロドメインが配列して作る格子構造
  高木秀彰 (KEK)
14:00~14:15 小角散乱を用いた超臨界溶液系のゆらぎ構造解析
  澁田諭 (千葉工業大)
14:15~14:30 リオトロピック液晶共連続キュービック相の小角X線結晶構造解析
  岡俊彦 (静岡大)
 [座長] 戸木田雅利 (東工大)
14:30〜14:45 非平衡な界面活性剤水溶液構造の小角/広角散乱観察
  川端庸平 (首都大)
14:45~15:00 ラメラ相の生成・構造転移で動く油水界面ーその場小角散乱による観察
  住野豊 (東理大)
15:00~15:15 荷電膜間に働く電気二重層相互作用の新規作用メカニズム
  菱田真史 (筑波大)
15:15〜15:30 マイクロデバイスを用いた脂質ナノ粒子の時間分解SAXS測定
  真栄城正寿 (北大)
15:30~16:00 休憩
 [座長] 真栄城正寿 (北大)
16:00~16:15 小角中性子散乱と分析超遠心によるα-クリスタリンのサブユニット動態
  井上倫太郎 (京大)
16:15〜16:30 細胞内創薬標的蛋白質のPX-BioSAXSを用いた構造機能相関解析
  藤間祥子 (奈良先端大)
16:30~16:45 Photon Factoryにおける連続滴定X線溶液散乱測定を用いた蛋白質複合体の測定・解析環境の構築
  米澤健人 (KEK)
16:45〜17:00 深層学習を用いたタンパク質会合系小角散乱データの成分解析
  藤澤哲郎 (岐阜大)
17:00~17:15 今のところ? 小角散乱でしかできない脂溶性薬・栄養成分の吸収メカニズムの解明
  相澤秀樹 (摂南大)
 [座長] 井上倫太郎 (京大)
17:15~17:30 時分割X線小角および広角回折同時測定で探る食品油脂の多形転移
  上野聡 (広島大)
17:30〜17:45 時分割WAXD/SAXS同時測定から見た高分子の結晶化ダイナミクス
  丸林弘典 (東工大)
17:45~18:00 Tetra-PEG溶液のゲル化過程における構造変化
  中川慎太郎 (東大)
18:00~18:15 相分離による高分子のナノ多孔化技術と構造解析
  佐光貞樹(物材機構)
18:15 終了
19:00~ 懇親会
 12月21日(金) 3号館セミナーホール
 [座長] 丸林弘典 (東工大)
9:00~9:15 Teナノ粒子のGISAXSによる形状・サイズ解析
  池本弘之 (富山大)
9:15~9:30 AlおよびMg吸収端における異常小角散乱測定の実現
  奥田浩司 (京大)
9:30〜9:45 共鳴軟X線小角散乱によるメゾスコピック磁気構造の観測
  山崎裕一 (物材機構)
9:45~10:00 核共鳴小角散乱による電子状態の微細構造観測手法の開発
  北尾真司 (京大)
10:00~10:15 GISAXS法による多成分系高分子薄膜の構造解析
  山本勝宏 (名工大)
 [座長] 菱田真史 (筑波大)
10:15〜10:30 薄膜の機能を評価する小角散乱法、エックス線と中性子の併用
  小泉智 (茨城大)
10:30~10:45 小角散乱と計算科学で明らかにする天然変性タンパク質の動的構造と機能
  小田隆 (横浜市大)
10:45~11:00 SAXSによるLI-cadherin二量体構造の解析
  由井杏奈 (東大)
11:00〜11:15 タンパク質ナノブロックによる自己組織化ナノ構造複合体の創製と解析
  新井亮一 (信州大)
11:15〜11:30 糖・ポリオールによる蛋白質の溶媒和および構造安定性に対する効果
  味戸聡志 (群馬大)
11:30~13:00 昼食
 [座長] 山本勝宏 (名工大)
13:00~13:15 球殻状蛋白質フェリチンのアセンブリ機構
  佐藤大輔 (創価大)
13:15〜13:30 小角散乱の構造因子から探るクジラミオグロビンの分子進化
  今村比呂志 (立命館大)
13:30〜13:45 重水および軽水で水和させた生体脂質モノオレイン両相連続立方相の構造解析ー重水置換効果を探るー
  高橋浩 (群馬大)
13:45~14:00 脂質膜構造とダイナミクスに対する添加直鎖アルカンの影響
  臼田初穂 (筑波大)
14:00~14:15 セルロース/イオン液体のSAXS測定
  綿岡勲 (京都工繊大)
 [座長] 石毛亮平 (東工大)
14:15〜14:30 水の構造ゆらぎへのイオン液体カチオンの効果
  森田剛 (千葉大)
14:30~14:45 SAXSによるポリオキソメタレート溶存状態の研究
  尾関智二 (日大)
14:45~15:00 可視光照射六角板銀ナノ粒子形成機構の小角散乱による研究
  谷本久典 (筑波大)
15:00~15:15 環状アミロース誘導体の分子形態とキラル分離挙動
  寺尾憲 (大阪大)
15:15~15:30 放射光小角X線・小角中性子散乱によるクレイ-高分子ブレンドハイドロゲルの構造
  武野宏之 (群馬大)
15:30~15:45 休憩
15:45~ 総合討論

<講演者の皆様へ>

【発表時間について】

発表時間12分+質疑応答3分となります。
よろしくお願いいたします。

【要旨について】

要旨提出期限:12月10日(月)までにpf-kenkyukai@pfiqst.kek.jpまでお送り下さい。
フォーマット:テンプレート(WORD)をご利用下さい(A4サイズ 1枚でお願い致します)。
順次当ホームページに掲載させていただきます。

【Proceedingsについて】

PF研究会では研究会終了後、Proceedingsの発行が義務付けられています。
ご提出頂いた資料をKEKプレプリント・レポートデータベース(https://www.i-repository.net/il/meta_pub/G0000128Lib)に
登録させていただき、ウェブに掲載されますので、どうぞその点ご承知おき下さい。


更新日 2018-12-14