記事一覧

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素粒子研究に捧げた人生 ~戸塚洋二先生を偲ぶ~

故戸塚洋二KEK前機構長(2002年6月撮影) 高エネルギー加速器研究機構(KEK)前機構長で、東京大学宇宙線研究所の神岡宇宙素粒子研究施設長などを歴任された戸塚洋二東京大学特別栄誉教授が7月10日、ご逝去されました。享年66。最もノーベ...
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ILCの国際協力体制、大きく前進

ILCの魔法瓶―クライオモジュール。クライオモジュールは、超伝導加速空洞を絶対温度2度(-271℃)という超低温状態に保つために使う。超伝導加速空洞は、トンネルの中に設置され電子や陽電子を加速するためのもの。つまり、ILC加速器の「心臓部」...
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先端加速器科学技術推進協議会、始動

6月11日、東京千代田区の霞山会館に、日本を代表する企業のトップ、政官界の要人、そしてノーベル賞素粒子物理学者ら、総勢100名が集まり、先端加速器科学技術推進協議会の設立総会が実施されました。この協議会の設立目的は、次世代の加速器科学を...
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謎にせまる:重さの始まり

黒板の前に座るピーター・ヒッグス教授(画像提供:英国エジンバラ大学、ピーター・タフィ氏) 現代物理学では、宇宙誕生直後の高温高密度のエネルギーが充満した状態ではすべての素粒子に重さがなかったと考えられています。でも、素粒子でできている皆さ...
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世界最大の円形加速器、LHC始動

LHC加速器は、スイス・ジュネーブ郊外、フランスとの国境をまたいだCERNの地下100メートルに設置されている。赤い大きな円は LHC 加速器、小さい円は LHC に陽子を入射する為の加速器の位置を表わしている。どちらも地下深くに建設されて...
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内面を磨く ‒ 超伝導を支える技術 ‒

鏡のように光る電解研磨後の超伝導空洞内部。ひとつの空洞セルを4分割したもの。内表面にみえる網目状のパターンは、熱処理のために再結晶したニオブ(結晶粒塊と呼ばれる)の結晶の境界が見えているもの。 魅力的な人間になるには、外見だけでなく、内面...
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ATFとATF2 -ビームを絞り込む「ミニILC」-

陸上競技のレーストラック型に装置が配置されているATF 高エネルギー加速器研究機構(KEK)には今、世界からぞくぞくと加速器の研究者が集まっています。その理由は、KEKにある先端加速器試験施設(ATF)。ATFは国際リニアコライダー(IL...
コラム

謎にせまる:質量

最近「メタボリック症候群」という言葉が話題になったりして、体重の増加が気になりますね。でも、もっと根本的な疑問に頭を悩ませれば体重のことは忘れられるかもしれません。例えば、そもそも物質に重さがあるのはなぜか?それが今日の主題です。 「...
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英国と米国の科学技術予算の今後

米国大統領予備選の天王山、スーパーチューズデーを目前にした2月5日、ブッシュ米大統領はその政権最後となる2009年米国会計年度(08年10月~09年9月)大統領予算教書を議会に提出しました。急速に減速する景気浮揚を目指して組み立てられた...
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英国・米国のILC関連予算削減

昨年末、国際リニアコライダー(ILC)の国際協力研究体制を揺るがしかねない、大きなニュースが相次いで舞い込みました。 12月11日、英国の科学技術施設審議会(STFC)は、ILCを含む、複数の物理学・天文学プログラムに対する、予算...