PF

PF産業利用成果トピックス #6

XAFS解析を用いた水溶性カルシウム素材POs-Caの初期う蝕の再石灰化・再結晶化メカニズムの解明とう蝕予防効果の改善

PFでの研究期間
2010年4月-2011年3月
研究機関
江崎グリコ株式会社
主要な研究者
小林 隆嗣、田中 智子、滝井 寛、釜阪 寛
使用ビームライン/手法
BL-9A,BL-11A / XAFS

研究の概要

初期う蝕(初期のむし歯)の予防に寄与するPOs-Ca(リン酸化オリゴ糖カルシウム)とそのフッ化物の再石灰化作用のメカニズムをXAFS 測定により解明した。
POs-Caの溶液中での状態とこれまで歯科領域でも未知であったフッ素のコーティング効果やフッ化アパタイトの形成に関する知見を得た。

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PF活用のポイント

歯のフッ素濃度は低く、強い軟X線でなければシグナルが得られないので、いくつかの研究グループでXAFS解析の試みはされていてもデータの報告はほとんどなかった。PFを利用することにより、従来得られなかった生体中のフッ素のXAFSが得られることを確認できた。


産業への貢献・製品への応用・経済波及効果など

まだ研究途中の段階で、成果が製品には結びついていないが、研究内容はホームページに掲載することにより、研究所の技術PRに利用している。


研究者からの一言

PFはトライアルユースの段階で中長期の実験計画が立てられ、様々な条件を試すことができます。XAFS測定は初めてでしたが、どのビームラインがよいか、他にどのような測定ができるかを丁寧に教えていただき、当初予定にはなかったフッ素のXAFSで手応えのある結果を得ることが出来ました。企業は初めての手法を試すときにコストが障壁となりがちですが、PFを活用すれば新しい研究に踏み出しやすいと感じました。