PF

PF研究会「放射光2ビーム利用と広波長域実験が切り拓く学術フロンティア」
Academic frontiers opened up by two-beam use and wide-energy range experiments

 
2024年8月7日掲載

<趣旨>

 PF、UVSOR、HiSOR の 3 施設は、放射光学術基盤ネットワークの中核的事業として、PFに開発研究多機能ビームラインを建設するための準備を進めてきました。2024 年度からは東大 ISSP-SOR もこのネットワークに参画し、より広く連携してビームライン建設や、将来を見越した放射光技術開発研究、サイエンス検討等を進めることになりました。このビームラインは、柔軟性と安全性を格段に向上させることで、革新的なアイディアの試行の場、若手人材の成長の場として機能し、放射光科学の持続的発展に貢献します。また、遠隔・自動測定の機能強化、機器の長寿命・低コスト化など、全ての放射光施設に共通の重要課題の解決に貢献します。
 KEK 研究実施計画 2022 において、PF の後継施設の候補となる Hybrid リングの実現に向けた開発研究が採択されました。開発研究多機能ビームラインを早期に建設して、Hybridリングで展開される放射光 2 ビーム利用の技術実証を進め、サイエンスの成果を創出することが計画されています。2022 年度には PF 研究会が開催され、幅広い放射光研究分野から研究者が一堂に会して、様々な放射光 2 ビーム利用の研究展開が議論されました。また、本ビームライン建設に伴い移設した新 BL-12A は、軟 X 線からテンダーX 線領域まで、広いエネルギー領域を同じ試料位置で利用できる新しいコンセプトの広波長域ビームラインとして生まれ変わり、広波長域利用や関連技術開発に幅広く活用される予定です。
 本研究会では、前回の研究会で検討された放射光2ビーム利用サイエンスのさらなる深堀りと、新たに設置された広波長域利用ビームラインのサイエンス展開に主眼を置きつつ、これら2つの特徴的なビームラインの建設状況、実施する開発研究やビームラインの運用方法に関する議論を行う提案や議論を検討に反映させることで、開発研究多機能ビームラインや広波長域ビームラインにおいて、放射光 2 ビーム利用による画期的なサイエンスの成果の創出を可能にすることを目的としています。


<概要>

日時:2024年11月17日(日),18日(月)

場所:KEKつくばキャンパス・小林ホール、 オンライン(ZOOM)のハイブリッド開催

提案者:近藤寛(PF-UA・会長)、解良聡(UVSOR・施設長)、島田賢也(HiSOR・所長)、原田慈久(ISSP-SOR・施設長)、五十嵐教之(PF・施設長)

世話人:若林大佑(PF)、田中宏和(PF)、宮内洋司(ACCL)、岩山洋士(UVSOR)、有田将司(HiSOR)、木内久雄(ISSP-SOR)

参加費:無料

懇親会:11月17日(日)講演終了後 会場:研究本館小林ホール

懇親会費: (一般)4,000円,(学生)3,000円(現地徴収)

KEKドミトリー:実験中のため、研究会にて押さえているお部屋はシングルバストイレ無し(S)のみとなります。予めご了承下さい。
        ※ドミトリーを利用される場合は共同利用者支援システムにユーザー登録、用務登録が必要となります。
         登録方法は締切後にご連絡します。

お問い合わせ:研究会事務局(pf-kenkyukai[at]pfiqst.kek.jp ※[at]は@に変換)


下記のフォームよりお申込み下さい。



重要な締切:
  ●旅費・ドミトリー申し込み:   2024年11月5日(火)
  ●懇親会申し込み:        2024年11月11日(月)
  ●ウェブでの参加申込:      2024年11月14日(木)
    ※現地参加の方は、この後は当日会場にて受け付けます。
     オンライン参加の方は引き続き当日まで受け付けます。

<プログラム>

                                      
11月17日(日)
座長:五十嵐教之(KEK物構研)
13:30~13:40開会あいさつ
近藤寛(慶応義塾大学)
13:40~13:50研究会の狙い
中尾裕則 (KEK物構研)
座長:有田将司(HiSOR)
13:50~14:10PF-HLSの利用によるマルチモーダル・オペランド観察の革新
-デバイス開発の高度化に貢献-

白澤徹郎(産総研)
14:10~14:30 表面・界面での動的プロセスの理解のために
-2ビーム利用オペランド計測による反応場全体の把握-

中辻寛(東科大)
14:30~14:50 放射光・陽電子マルチビームで挑む次世代表面ナノサイエンス
-新量子機能の発見と革新材料創成-

望月出海(KEK物構研)
14:50~15:20 議論&休憩
座長:小澤健一(KEK物構研)
15:20~15:40EUV照射下における高分子の光化学
-EUV時代の半導体フォトレジスト材の研究開発拠点-

岩山洋士(分子研)
15:40~16:00 ツインビームによる生体分子のX線誘起モジュレーションのその場測定
-医療標的分子のX線反応制御-

横谷明徳(量研)
16:00~16:20 低温固相中におけるX線誘起反応による生成種の直接測定
-宇宙における物質進化の理解-

中川清子(都産技研)
16:20~16:40 X線誘起相転移物質における2ビーム利用研究
-X線誘起相転移物理学の構築-

奥山大輔(KEK物構研)
16:40~17:10 議論&休憩  議論の終了後に集合写真の撮影を行います。
座長:木内久雄(ISSP-SOR)
17:10~17:30 機能性有機薄膜における構造・配向性の空間分布解析
-2ビーム利用で明らかになる構造形成機構と機能の相関-

山本勝宏(名工大)・石毛亮平(東科大)
17:30~17:50 放射光2ビームを用いた電気化学反応場のリアルタイム観察
-電極触媒の構造・反応ダイナミクスの解明-

阪田薫穂(KEK物構研)
17:50~18:10 触媒におけるマルチスケールな不均一の可視化
-触媒設計へのブレークスルー-

城戸大貴(KEK物構研)
18:10~18:30 議論
18:30~ 懇親会
11月18日(月)
座長:若林大佑(KEK物構研)
9:00~9:20一粒子計測による不均一触媒の反応メカニズム解明
-材料の機能発現メカニズムの解明-

丹羽尉博・山下翔平(KEK物構研)
9:20~9:40少ないもの,ないものの精密評価
-欠陥・ドーピングエンジニアリングによる固体物性制御の深化-

小澤健一(KEK物構研)
9:40~10:00硬軟X線同時利用によるマルチ分析放射性物質取り扱いの提案
-廃炉及び廃止措置へ向けた分析環境の整備-

岡本芳浩 ・谷田肇(原研機構)
10:00~10:20X線マルチプローブによる地球深部マグマの多角的理解
-PF-HLSが切り拓く超高圧力研究-

柴崎裕樹(KEK物構研)
10:20~10:50 議論&休憩
座長:中尾裕則(KEK物構研)
10:50~11:10BL-12Aの紹介
-広エネルギーX線帯域を活用する多元的統合分析環境の開発-

大東琢治(KEK物構研)
11:10~11:30PF-HLSが拓くライフサイエンス
-医生物学イメージング法で解き明かすミクロからマクロの世界-

松垣直宏・兵藤一行(KEK物構研)
11:30~11:50肺の新しいradiographic double castから観る世界
-放射光2ビームを用いる肺の発達、病理、再生医療研究-

松下昌之助(筑波技大)
11:50~12:10PF-HLSによる高速マルチスケールでの地球深部岩石破壊複雑過程のその場観察
-放射光実験地震学の創出-

久保友明(九大)
12:10~12:30議論
12:30~13:30昼食
座長:宮内洋司(KEK加速器)
13:30~13:50BL-11 開発研究多機能ビームラインの紹介
若林大佑(KEK物構研)
13:50~14:10PF-HLS計画について
五十嵐教之(KEK物構研)
座長:五十嵐教之(KEK物構研)
14:10~15:10パネルディスカッション
パネラー:島田賢也(広大),原田慈久(東大),岩山洋士(分子研),手塚泰久(弘大),谷田肇(原研機構),中辻寛(東科大)
15:10~15:20閉会挨拶
船守展正(KEK物構研)

<講演者の皆様へ>

【発表時間について】

発表 15分 + 議論 5分

【発表方法】

1. 各自のPCでゲストネットワーク(keyaki もしくは eduroam)に接続して下さい。
2. お送りしたZOOM URLに接続をしてください。
3. 発表の際は,発表スライドの画面共有をしてください。
4. マイクはOFFにしてください。

※通信状況によっては,有線接続(HDMI接続)に切り替える可能性もありますのでご了承ください。

【Proceedingsについて】

PF研究会では研究会終了後、Proceedingsの発行が義務付けられています。
発表資料の抜粋(公開できる部分のみ)を当日お預かりさせていただき(後日の送付でも結構です),をProceedings掲載させていただきます。
ProceedingsはKEKプレプリント・レポートデータベースに登録させていただき、
ウェブに掲載されますので、どうぞその点ご承知おき下さい。




更新日 2024-11-25