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トリスタン計画報告書TOP
 高エネルギー物理学研究所長挨拶
 高エネルギー委員会委員長挨拶
 1. は じ め に
 2. トリスタン計画の概要
 3. 研 究 成 果
 概略
標準理論の精密検証とその予言する新しい現象の発見
標準理論を越える新しい現象の探索
 超対称性粒子の探索
磁気モノポールの探索
クォーク、レプトンの複合性
第2の Z 粒子(Z')
エネルギー精査実験
光子・光子コライダーとして
実験技術の開発
 4. トリスタンと加速器科学
 5. 周辺分野との関わり
 6. ま と め
 List of Figures
 List of Tables
 グラビア写真集
 
3. 研究成果

3.3 標準理論を越える新しい現象の探索

3.3.3 クォーク、レプトンの複合性


実験的にはクォークもレプトンも、物質の最も基本的な粒子だとは決まっていない。世代の繰り返しが複合粒子の反映だとする推測もある。内部構造があれば、反応断面積はいずれ標準モデルの予測からずれるであろうし、また励起状態の存在が期待される。トリスタンでは、対生成の微分断面積の測定、輻射遷移する励起状態の探索、仮想粒子としての励起状態の効果の探索といった手段を駆使し、電子、ミュー、タウレプトンとチャーム(c)、ボトム(b)クォークをはじめとする5種のクォークの全体を対象に研究された。その結果、励起状態は生成されていないこと、複合性があっても、数TeV以上のエネルギースケールでなければ見えないことを結論した。このことは、LEP実験の行われている現在でも最もよい測定結果である。

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