PF

PF研究会「量子ビームを活用した食品科学」
Food Science by Quantum Beam

 
2019年10月15日掲載

<趣旨>

 食品は日々の生活に密接に関係しており、その科学の重要性は論を待たない。栄養、嗜好、生理等の食品の機能は、構造や組成と密接に関連していることが知られているが、食品は基本的に多相複雑系であるため構造解析自体が簡単ではない上に、咀嚼、消化、食品加工などの非平衡過程が絡むため、理解のためには解決すべき課題は多い。従って、ミクロからマクロに至る階層構造を実時間で測定することのできる、放射光や中性子などの量子ビーム利用の要求が高まってきている。本研究会では食品科学研究の現状について各分野の専門家に紹介して頂くとともに、量子ビーム利用の可能性と今後の展望について議論する。

<概要>

日時:2020年1月28日(火)午後~29日(水)午後

会場:KEKつくばキャンパス 研究本館 小林ホール(KEK交通アクセス, KEKキャンパスマップ

提案代表者:瀬戸秀紀、高木秀彰、清水伸隆、阿部仁、山田悟史(KEK物構研)、上野聡(広大統合生命科学)

所内世話人:高木秀彰、清水伸隆(物構研)

参加費:無料

KEKドミトリー:PFのビームタイム中や他のイベントもあり、バス付きの部屋数は限られております。
        希望に添えない場合もありますので、予めご了承下さい。
          ●シングルバストイレ付き(SB) 2,000円/泊
          ●シングルバストイレ無し(S)  1,500円/泊
        ※ドミトリーを利用される場合は共同利用者支援システムにユーザー登録、用務登録が必要となります。
         登録方法は締切後にご連絡します。

参加:ウェブ登録は締め切りました。この後は、当日、会場にてお申込み下さい。

懇親会:会費:一般(3500円),学生(1000円)
                                     

重要な締切:
  口頭発表申し込み:      2019年11月 8日(金)12時←締め切りました。
  ポスター発表申し込み:    2019年12月23日(月)12時←締め切りました。
  ドミトリー(旅費)申し込み: 2019年12月23日(月)12時←締め切りました。
  要旨締切:          2020年1月10日(金)12時←締め切りました。
  Web参加申し込み/懇親会:  2020年 1月17日(金)12時←締め切りました。
 

お問い合わせ:研究会事務局(pf-kenkyukai@pfiqst.kek.jp)までご連絡下さい。

<プログラム>

※研究会のProceedingsがウェブに掲載されました。(KEK Proceedings 2019-8)。  
1月28日(火)
12:30~ 受付開始
13:25~13:30 Opening
 瀬戸 秀紀(KEK物構研)
13:30~14:05 乳と乳製品製造過程における乳蛋白質カゼインの挙動
 谷本 守正(山梨大学大学院総合研究部)
14:05~14:30 小角散乱法によるカゼインミセルの構造解析
 高木 秀彰(KEK物構研)
14:30~14:55 乳製品のナノ構造解析
 大沼 正人(北海道大学)
14:55~15:15 Coffee break
15:15~15:50 X線を利用した食品系の微細構造解析
 合谷 祥一(香川大学農学部)
15:50~16:15 量子ビーム小角散乱を用いた植物性食品タンパク質のナノ構造解析
 佐藤 信浩(京都大学複合原子力科学研究所)
16:15~16:40 小麦グルテンの階層構造におけるミクロ構造解析
 前田 竜郎(帝京平成大学健康栄養学科)
16:40~18:00 Poster Session
 ・「散乱法を用いたオボアルブミンのゲル化機構の解明」廣井卓思(東京大学)
 ・「Structure and Properties of Weak Interaction in Protein related with Frozen Food」高妻孝光(茨城大学)
 ・「加熱によるカゼインのゲル化」 中野智木(南日本酪農協同株式会社)
 ・「Photon Factoryの小角X線散乱ビームライン」 清水伸隆(KEK)
 ・「東北大・農学研究科の放射光利用と産学連携の取り組み」 日高將文(東北大学)
 ・「中性子小角広角散乱装置「TAIKAN」の紹介」 岩瀬裕希(総合科学研究機構(CROSS))
 ・「MLF-TAIKANにおけるRheo-SANS実験」 岩瀬裕希(総合科学研究機構(CROSS))
 ・「でんぷん粉のダイラタンシー特性とジャミング転移の関連」 佐光貞樹(物質・材料研究機構)
 ・「高分子界面活性剤が形成するエマルションの構造解析」 小林純也(太陽化学株式会社)
 ・「中性子反射率計SOFIAの紹介」 山田悟史(KEK物構研)
18:30~21:00 Banquet
1月29日(水)
9:00~9:35 オブアルブミンとその変性体のゲル化とゲル構造
 柴山 充弘(東大物性研)
9:35~10:00 高アミロース米粉ゲルの力学特性とナノ構造
 金田 勇(酪農学園大学)
10:00~10:25 わらびもちの形成プロセスにおけるナノスケール構造変化の解明
 松葉 豪(山形大学大学院有機材料研究科)
10:25~10:45 Coffee break
10:45~11:20 食品油脂におけるオレオゲルの研究・開発の現状
 上野 聡(広島大学大学院統合生命科学研究科)
11:20~11:45 中性子反射率計SOFIAを利用したチョコレートの結晶化観察
 根本 文也(防衛大学校電気情報学群機能材料工学科)
11:45~12:10 中性子準弾性散乱で解析する食品中の水の物理化学
 中川 洋(日本原子力研究開発機構 物質科学研究センター)
12:10~13:30 Lunch
13:30~14:05 食品の品質を決定する構造的要因の解明 -量子ビーム活用の可能性-
 松村 康生(京都大学大学院農学研究科)
14:05~14:30 固体NMRによるコメの物性と高次構造の相関解明
 加藤 悦子(農研機構)
14:30~14:55 XAFSによるホウレン草中のCaの非破壊化学状態分析
 阿部 仁(KEK物構研)
14:55~15:00 Closing

【要旨について】

要旨提出期限:1月10日(金)12時までにpf-kenkyukai@pfiqst.kek.jpまでお送り下さい。
フォーマット:テンプレート(WORD)をご利用下さい(A4サイズ 1枚でお願い致します)。
順次当ホームページに掲載させていただきます。

【Proceedingsについて】

PF研究会では研究会終了後、Proceedingsの発行が義務付けられています。
ご提出頂いた資料をKEKプレプリント・レポートデータベース(https://www.i-repository.net/il/meta_pub/G0000128Lib)に
登録させていただき、ウェブに掲載されますので、どうぞその点ご承知おき下さい。


※参加者71名で大変盛況に開催されました!

更新日 2020-3-16