【10月開催】PF研究会「X線干渉計と縦型ウィグラーを用いた超高感度画像計測の現状と将来展望」
Present status and future prospect of ultra-high-sensitive X-ray imaging using crystal X-ray interferometer and vertical wiggler
***感染症対策を考慮して延期とさせていただいたPF研究会(https://www2.kek.jp/imss/pf/workshop/kenkyukai/20201008/20200326/)を、ビデオ会議を併用して開催する予定となりました。引き続き、今後の社会状況に応じてすべてビデオ会議で開催することも検討をしています。***
<趣旨>
超高感度な非破壊三次元画像計測法として、X線干渉計を用いてサンプル内部の密度分布を検出する位相イメージング法が実現されている。密度分解能はサブmg/cm3に達し、腫瘍の無造影可視化やヒト胚子の高精細な解析等のバイオメディカルへの適用に加え、リチウムイオンバッテリー(LIB)の電解液イオン濃度のオペランド観察などの産業利用、南極古氷中に含まれるエアハイドレートの三次元可視化など地球環境への適用など、各種のオンリーワン計測が行われている。
安定した上記撮像にはX線干渉計のナノ・ピコレベルの超精密な位置制御が不可欠であるが、耐振動特性を考慮した光学配置では通常の放射光(横発散)の場合、利用効率が極端に低下してしまう。このため、BL-14に設置されている世界で唯一の縦型ウィグラー(縦発散の放射光)を利用することで、初めて実用的な撮像を実現できている。今後、同縦型ウィグラーが更新・改良された場合、オンリーワンの本X線干渉法が更に発展・展開すると期待される。
本研究会では、X線干渉法を用いた各分野での観察例の紹介に加え、ウィグラーの更新によりどのような新たなサイエンスの展開が期待できるのかという点に主眼を置き、分野を超えて参加者各位で積極的な検討議論を行う予定である。
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<概要>
日時:2020年10月8日(木)~9日(金)
会場:オンライン開催
※本研究会はビデオ会議で実施しますが、1日目は小林ホールを併用して開催する予定です。
ビデオ会議室の情報は、別途、お知らせします。
提案代表者:米山明男(九州シンクロトロン光研究センター)
所内世話人:本田融(KEK加速器)、岸本俊二、平野馨一、兵藤一行(KEK物構研放射光)
参加費:無料
旅費のサポート:なるべく旅費をサポートさせていただきますが、予算の都合により希望に添えない場合もあります。
予めご了承下さい。締切後に旅費の有無についてご連絡させていただきます。
※自宅、 実家、知人宅にお泊りの場合は、宿泊費は支給されません。
※企業にお勤めの方、大学院生(発表されない場合)、学部学生、つくば在住の方には旅費、宿泊費は支給されません。
※KEK外に宿泊される場合は、宿泊費はKEKドミトリーに宿泊された場合と同等額までのサポートとなります。
KEKドミトリー:他のイベントもあり、バス付きの部屋数は限られております。
希望に添えない場合もありますので、予めご了承下さい。
●シングルバストイレ付き(SB) 2,200円/泊
●シングルバストイレ無し(S) 1,700円/泊
※ドミトリーを利用される場合は共同利用者支援システムにユーザー登録、用務登録が必要となります。
登録方法は締切後にご連絡します。
重要な締切:
旅費・ドミトリー申し込み: 2020年9月18日(金)12時 <-締め切りました。
要旨提出: 2020年9月30日(水)12時
お問い合わせ:研究会事務局(pf-kenkyukai@pfiqst.kek.jp)までご連絡下さい。
<プログラム>
※研究会のProceedingsがウェブに掲載されました。(KEK Proceedings 2020-9)。10月8日(木) | |
10:30〜10:35 | 趣旨説明 |
10:35〜13:40 | 挨拶 小杉 信博(KEK物構研・所長) |
10:45〜10:55 | PFの運営方針 船守 展正(KEK物構研・放射光実験施設長) |
10:55〜11:10 | BL-14Cの状況報告 兵藤 一行(KEK物構研放射光) |
11:10〜11:40 | 超伝導磁石の精密磁場設計手法と応用 阿部 充志(KEK超伝導低温工学センター) |
11:40〜12:00 | X線干渉計とX線光学 平野 馨一(KEK物構研放射光) |
12:00〜13:00 | (昼食) |
13:00〜13:30 | 位相イメージングのヒト発生学への展開 山田 重人(京都大学) |
13:30~13:50 | 位相差X線CTを用いたヒト胚子筋骨格系の三次元可視化 山口 豊(京都大学) |
13:50~14:10 | X線位相イメージング法の微化石,特に紡錘虫類の古生態研究への応用の可能性 一田 昌宏(豊橋市自然史博物館) |
14:10~14:30 | 位相コントラストX線イメージングによる蓄電・発電デバイスのオペランド計測 高松 大郊((株)日立製作所 研究開発グループ基礎研究センタ) |
14:30〜14:50 | (休憩) |
15:00〜15:30 | 温度制御下での位相コントラストX線CT測定:低温条件下におけるガスハイドレートの三次元観察 竹谷 敏 (産業技術総合研究所) |
15:30〜15:50 | X線サーモグラフィーによる熱伝搬可視化の試み 米山 明男(九州シンクロトロン光研究センター) |
15:50〜16:50 | 企業展示各社のショートプレゼンテーション |
10月9日(金) | |
9:00~9:30 | CT画像再構成法の技術革新と深層学習への期待 工藤 博幸(筑波大学) |
9:30~9:50 | 縞走査法を用いた干渉縞X線イメージングにおける高速・高精度なエラー補正手法の提案 橋本 康(東北大学多元物質科学研究所) |
9:50~10:10 | BL14Cで世界に先駆けて実現された位相コントラストCT と屈折コントラストCT 湯浅 哲也(山形大学) |
10:10〜10:30 | (休憩) |
10:30〜10:50 | 二次元半導体検出器SOIPIXシリーズのPFにおける応用状況と今後の開発 西村 龍太郎(KEK物構研放射光) |
10:50〜11:10 | 位相コントラストX線CTによるエタノール固定ラット脳の白質イメージング Thet Thet Lwin(北里大学) |
11:10〜11:30 | 位相イメージングを用いたX線エラストグラフィの基礎的検討 亀沢 知夏(総合研究大学院大学) |
11:30~11:50 | 位相コントラストX線イメージング法による食品の観察 篠崎 純子(日清製粉グループ本社 R&D・品質保証本部基礎研究所) |
11:50~12:00 | まとめと将来展望 |
<講演者の皆様へ>
【発表時間について】
発表+議論20分程度を予定しています。
【要旨について】
要旨提出期限:9月30日(水)までにpf-kenkyukai@pfiqst.kek.jpまでお送り下さい。フォーマット:テンプレート(WORD)をご利用下さい(A4サイズ 1枚でお願い致します)。
順次当ホームページに掲載させていただきます。
【Proceedingsについて】
PF研究会では研究会終了後、Proceedingsの発行が義務付けられています。
ご提出頂いた資料をKEKプレプリント・レポートデータベース(https://www.i-repository.net/il/meta_pub/G0000128Lib)に
登録させていただき、ウェブに掲載されますので、どうぞその点ご承知おき下さい。
更新日 2021-4-16