人類は顕微鏡の発明によってミクロの世界という新たなフロンティアを手に入れました。以来、よりミクロな世界を知るために、さまざまな装置を発明し続け、ついに加速器という装置を手に入れました。
物構研では、電子加速器から発生する放射光や陽電子、 陽子加速器が生み出す中性子やミュオンという4種のビームを利用し、原子レベルから高分子、生体分子レベルにいたる幅広いスケールの物質構造と機能を総合的に研究しています。
物質の性質の起源を知ることは、新しい機能性材料を設計するためにも重要です。設計した物質を評価、改良することで、目的の性質が発現するように自由に新材料を作りだすことができます。
タンパク質は、あらゆる生命活動を司り、その形と機能は密接に関係しています。タンパク質の構造解析から、原子レベルでの機能が解明されます。それらの成果は薬剤設計などに応用することができます。
CO2を排出せず化石燃料にも頼らない太陽電池や燃料電池、そのための水素貯蔵合金材料の構造と機能を解明しています。
直接観察できない惑星中心部の極限状態を再現、実験し、物質変化やそのしくみを探ります。 宇宙空間で回収した微小な試料分析から地球・太陽系誕生の歴史を解き明かします。