放射光科学第1、第2研究系では、放射光を活用した最先端の分野を切り拓くとともに、最近導入したクライオ電子顕微鏡（クライオ電顕）を含む複数の手法を駆使したマルチプローブ研究を推進し、国内外で幅広く活躍できる人材を輩出することをミッションとしている。そのために、物質構造科学研究所のスタッフとしての利点を活かして顕著な研究成果を創出し、専門分野にとらわれず、幅広い視点から科学の発展に貢献する意欲のある研究者を募集する。
放射光科学第二研究系の構造生物学研究部門では、他部門の研究者も含んだ形で構造生物学研究センター（SBRC）を組織し、構造生物学研究を推進してきた。SBRCでは放射光を用いた結晶構造解析のみならず、クライオ電子顕微鏡も用いて構造生物学研究を行っている。生化学や分子生物学の実験手法を組み合わせて生体高分子の機能発現メカニズムを研究するとともに、ターゲットとする生体高分子の生物学的な意義を解明するために、幅広いライフサイエンス分野研究者と連携して研究を進めている。
【構造生物学研究センターHP】 https://www2.kek.jp/imss/sbrc/
本公募の准教授は、膜タンパク質を中心とした生体高分子の構造研究を、結晶構造解析およびクライオ電顕を用いて国内外の研究者と連携して進める。また、大学共同利用として運用を行っている結晶構造解析およびクライオ電顕の分野において、サンプル調製から構造解析に至る一連の実験に関するユーザーサポートと高度化を行うことも期待されている。これまでの膜タンパク質研究の常識にとらわれず、新たな研究分野を開拓することを期待する。SBRCでは、創薬等先端技術支援基盤プラットフォーム（BINDS）(日本医療研究開発機構:AMED）事業における支援と高度化にも取り組んでいるので、BINDS事業に関する研究、支援、運営の業務も担当することが想定されている。また、SBRCでは国際的な活動に力を入れていることもあり、海外との結びつきを強化できる人材を強く望む。
