(1) 水素貯蔵基盤研究グループ
【 BL21高強度全散乱装置NOVA 】
研究成果
1つの金属原子に9つもの水素が結合した物質の合成
(東北大学金属材料研究所・高木成幸、同大学原子分子材料科学高等研究機構(WPI -AIMR)/金属材料研究所・折茂慎一、量子科学技術研究開発機構・齋藤寛之、KEK物構研・池田一貴、大友季哉教、株式会社豊田中央研究所・三輪和利)
"Formation of novel transition metal hydride complexes with ninefold hydrogen coordination",
S. Takagi, Y. Iijima, T. Sato, H. Saitoh, K. Ikeda, T. Otomo, K. Miwa, T. Ikeshoji, S.-I. Orimo,
Sci. Rep., 7, 44253 (2017).
学会発表
2016年度 量子ビームサイエンスフェスタ(つくば、エポカル)2016年3月15日
- 2014S06 全散乱法による水素化物の規則−不規則構造解析
大友 季哉
- 2015MP003 NaAlH4-Ti系化合物における原子・イオン輸送機構の解明
大友 季哉
日本物理学会第72回年次大会(阪大、豊中キャンパス)2017年3月17-20日
- (シンポジウム講演)中性子線を用いた水素貯蔵メカニズムの研究
大友 季哉
- 単結晶ダイヤモンド検出器の開発及び評価
鈴木謙介, 池田一貴, 大友季哉, 藤田全基
- T’構造銅酸化物RE2CuO4 (RE = Pr, Nd)における還元アニールによる局所構造変化
服部高典, 佐野亜沙美, 稲村泰弘, ヤガファロフ・オスカー, 片山芳則, 千葉文野, 大友季哉, 船越賢一, 阿部淳, 町田真一, 岡崎伸生
- 中性子回折によるSiO2ガラスの高温高圧下での相転移/緩和の検証
服部高典, 佐野亜沙美, 稲村泰弘, ヤガファロフオスカー, 片山芳則, 千葉文野, 大友季哉
- La, Mn置換したSrTiO3の結晶構造解析
梶本亮一, 中村充孝, 社本真一, 池田一貴, 大友季哉, 畑博人, 江藤貴弘, 奥田哲治
- 分散メッセージングによるNOVAのオンライン解析システムの開発
大下英敏, 大友季哉, 池田一貴, 本田孝志, 金子直勝, 瀬谷智洋, 鈴谷賢太郎, 安芳次, 森山健太郎, 稲村泰弘
- スピネル型酸化物MgTi2O4における,相転移近傍のナノスケール構造揺らぎ
鳥越秀平, 服部崇幸, 樹神克明, 本田孝志, 仁谷浩明, 阿部仁, 佐賀山基, 池田一貴, 大友季哉, 村川寛, 酒井英明, 花咲徳亮
- 熱測定と中性子回折によるPt/Pd合金ナノ粒子の水素吸蔵/放出過程の研究
秋葉宙, 小林浩和, 北川宏, 池田一貴, 大友季哉, 山室修
(2) 量子物性グループ
【 学会・研究会発表 】
2016年度 量子ビームサイエンスフェスタ(つくば、エポカル)2016年3月15日
- KENS S1型課題活動報告 2014S09
横尾哲也、藤田全基、伊藤晋一
- 偏極中性子散乱装置POLANO
横尾哲也、藤田全基、伊藤晋一、金子直勝、池田陽一、大河原学、菅井征二、坂口将尊、大山研司、猪野隆
- 偏極中性子散乱装置POLANOでの磁場デバイス準備状況
大山研司、大河原学、横尾哲也、南部雄亮、池田陽一、坂口将尊、金子直勝、伊藤晋一、猪野隆、藤田全基
- 偏極中性子散乱装置POLANOにおけるSEOP型3He核偏極中性子フィルターの開発 (2)
大河原学、猪野隆、池田陽一、横尾哲也、藤田全基、伊藤晋一、吉良弘、林田洋寿、加倉井和久、奥隆之、酒井健二、大山研司
- MLFにおける中性子分光器
梶本亮一、横尾哲也、中村充孝、柴田薫、川北至信、松浦直人、遠藤仁、瀬戸秀紀、伊藤晋一、中島健次、河村聖子
日本物理学会第72回年次大会(阪大、豊中キャンパス)2017年3月17-20日
- 偏極中性子散乱装置POLANOの建設状況 III
横尾哲也、伊藤晋一、藤田全基、池田陽一、金子直勝、大河原学、猪野隆、坂口将尊、菅井征二、南部雄亮、大山研司、羽合孝文
【 BL23偏極中性子散乱装置POLANO 】
装置整備・開発等
POLANOでは小規模な工事として、真空ポンプのメンテナンス、配線工事、増設建屋整備などをおこなった。併せて、機器開発として既に導入済みの相関チョッパー制御の高度化をおこなっている。相関チョッパーは多数のスリットを有する高回転ディスクチョッパーで、様々なタイミングによる開口によって、様々なエネルギーの中性子を取り出す特殊なチョッパーである。取り出された様々なエネルギーの中性子は「同時に」試料に入射され散乱される。散乱中性子を紐解くことによって、各エネルギーでの非弾性散乱スペクトルが同時に観測され、高効率の測定が可能となるのが交差相関法である。この相関チョッパーは円盤状のいわゆるディスクチョッパーが好ましいが、周速度(開口時間)を上げるためにその直径が1000mm程度、回転周波数は400Hzもの性能が求められる。この時の終端部に加わる応力は4000MPaを超え、金属原子を引きちぎるほどの力となる。この応力に耐えられる構造は製作不可能なので、我々POLANOでは相関法のfeasibilityを確認するための実証機として700mm径、回転速度100Hz、255スリット&スロットシーケンスのディスクチョッパーを製作した(図1)。現在、回転制御の高度化を進めている。
図1. POLANO相関チョッパー用ディスク
(3) ソフトマターグループ
【 BL16ソフト界面解析装置SOFIA 】
論文
"Dynamic contact angle on a reconstructive polymer surface by segregation",
M. Inutsuka, H. Tanoue, N. L. Yamada, K. Ito, and H. Yokoyama,
RSC Adv., 7, 17202 (2017).