高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所では、茨城県東海村にあるJ-PARC MLFミュオン施設(MUSE)で世界最高強度の負ミュオンビームを用い、文化財をはじめとする人文科学資料の研究にも活用できる可能性を秘めた、新たな非破壊研究手法を開発して参りました。
一方、これまでも放射光や中性子などを用いて、様々な文化財科学の研究が行われています。そこで、放射光・中性子・ミュオンなどの量子ビームを利用する文化財研究の第一人者が一堂に会して、これまでの考古学研究、並びに関連研究、更に分析技術を紹介し、文理融合研究の可能性を探る本シンポジウムを開催することになりました。
全国の大学・博物館・研究所等の人文科学研究者と自然科学研究者とのネットワークの形成に向けて、新たな文理融合プラットフォームを構築する一助となる事を期待しています。
皆様のご参加をお待ちしております。
世話人代表 三宅康博(KEK)
※ 国立科学博物館 D51横の常設展入口から入り、日本館地下1階 総合案内所前にシンポジウム受付があります。
参加のお申し込みは、電子メールでお送りください。
件名:文理融合シンポジウム申し込み
メール本文:以下の項目をご記載ください。
※ 弁当は1,000円程度の予定です。
※ 懇親会費は 一般 3,000円、KEK職員 4,000円です。
※ 弁当および懇親会費は、当日受付にてお支払いください。
1日目 7月27日(土)13:00~(受付開始 12:30~) | |
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講演題名 | 講演者 |
挨拶 | 岡田安弘(KEK 理事) |
挨拶 | 窪田順平(人間文化研究機構 理事) |
挨拶 | 齊藤直人(J-PARCセンター長) |
挨拶・フランス放射光施設SOLEILにおける文化財研究 | 小杉信博(KEK物構研 所長) |
ミュオンとは!ーミュオンによる非破壊分析ー | 三宅康博(KEK物構研) |
傷つけずに測る文化財のナカミ | 齋藤努(人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館) |
放射光X線分析で物質史を読む | 中井泉(東京理科大学) |
究極の考古学資料はやぶさ2の分析に向けて | 寺田健太郎(大阪大学) |
【休 憩】 | |
定東塚古墳出土馬具にミューオン分析から見えてくるもの | 清家章(岡山大学)、松本直子(岡山大学) |
金貨の表面処理を非破壊で探る | 沓名貴彦(国立科学博物館)、西願麻似(山梨県立博物館) |
量子ビームを用いた鉄鋼文化財研究の新展開-火縄銃・日本刀・自在置物の非破壊分析を通して- | 田中眞奈子(昭和女子大学) |
近代医療文化財の普遍的価値創成:『薬箱』の包括的保存技術の確立と実践 | 髙橋京子(大阪大学) |
【記念撮影】 | |
17:40~【懇 親 会】国立科学博物館 講堂 | |
終了 19:30 | |
2日目 7月28日(日)9:00~ | |
講演題名 | 講演者 |
ミュオン捕獲ガンマ線法に微量分析法 | 土居内翔伍(KEK物構研) |
超低速な負ミュオンビームの開発 | 名取寬顕(KEK物構研) |
負ミュオン顕微鏡の開発 超高感度な元素の顕微分析に向けて | 永谷幸則(KEK物構研) |
ミュオン分析法の特徴@MUSE | 反保元伸(KEK物構研) |
青銅鏡の成分不均一性の非破壊分析 | 黒田絢子(国際基督教大学) |
【休 憩】 | |
ミュオン分析法の新展開~同位体分析と化学状態分析~ | 二宮和彦(大阪大学) |
考古学資料の産地分析に向けたミュオン特性X線による非破壊鉛同位体分析法の開発 | 工藤拓人(大阪大学) |
ミュオンを用いた鉄の非破壊化学状態分析 | 梶野芽都(大阪大学) |
負ミュオン寿命測定法による新たな非破壊分析 | 久保謙哉(国際基督教大学) |
磁気センサー・ミュオンを用いた新たな非破壊検査法の提案 | 竹下聡史(KEK物構研) |
【昼 食】 | |
中性子を使った日本刀研究 Study on Japanese swords by using neutrons | 鬼柳善明(名古屋大学) |
古生代における中性子イメージング Neutron Imaging in Paleontology: Information beyond X-rays | B.Schillinger(Technische Universität München) |
パルス中性子を用いた可視化技術 | 篠原武尚(日本原子力研究開発機構) |
【休憩】 | |
全体討論 ディスカッション | 齋藤努、小杉信博、鬼柳善明、沓名貴彦、久保謙哉、三宅康博 |
終了 16:00 |
高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 三宅康博
E-mail: bunri_yugo@ml.post.kek.jp