No.19 2016年11月発行
筋ジストロフィーとは、全身の筋力が徐々に衰えていく、遺伝性筋疾患の総称。日本では一万人に1~2人が発症している一方で、病態には不明な部分が多く、根本的な治療法が未だに存在しない厚生労働省の指定難病である。
......続く( KEKハイライト)
オートファジーは、細胞が飢餓状態の時に自己のタンパク質を分解してエネルギー源としたり、不要なタンパク質を分解する「細胞のリサイクル機能」と捉えられている。だが、それだけでは語り尽くせないほど、オートファジーの奥は深い。
ノーベル生理学医学賞の受賞が決まった大隅良典・東京工業大学栄誉教授と15年もの間共同研究を続けてきた、北海道大学の故・稲垣冬彦教授、微生物化学研究会の野田展生主席研究員(写真)のグループが今年(2016年)発表した成果も、そんなオートファジーの深遠さを感じさせる。
J-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)の第1、第2実験ホール内は、2016年11月から運転期間のみ第一種放射線管理区域に変更となりました。それに伴い、実験ホールへの入域は、第一種管理用出入口(写真左側、白扉)からに変更。退出時には、ゲートモニターやハンドフットクロスモニターにて、身体および持ち出し物品の汚染の有無を検査が必要になります。
運転終了後は、従来通りの第二種放射線管理区域に戻る予定です。
MLFのBL12に設置されている高分解能チョッパー分光器HRCでは、真空機器等のメンテナンスの他、検出器の取り付けを行った。
試料から散乱される小角領域の中性子を検出するために、HRCでは試料から約5.2mの位置に3Heガスの位置敏感型中性子検出器を設置している。今回、新たに同検出器を14本追加し合計68本になった。それにより、カバーできる散乱角は従来の0.6~4°から、0.6~5°になった。この領域には10°まで検出器を設置できる仕様になっている。
HRCでは中性子ブリルアン散乱法に成功(2016年6月発表)しており、小角領域の検出向上は、磁性体におけるスピン挙動といったサイエンスの展開に寄与するものと期待される。
PF-ARのNW2Aでは、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「革新的構造材料」(KEK代表:木村正雄教授)による放射光X線顕微鏡(XAFS-CT)導入のための実験ハッチ改造工事が進められている。ハッチ拡張のため、PF-AR北実験棟の壁の一部を取り除く工事とそれに伴う補強工事が9月までにほぼ終わり、今後は取り除いた壁の後方スペースを利用した実験ハッチの拡張工事が行われる予定。全ての工事は2017年2月頃に終了し、2017年4月からの運用開始を目指している。
PF-AR入射路では、直接入射路の建設を行っている。真空ダクトと電磁石の設置は、LINACの第3スイッチヤードと入射点を除いて全て完了した。現在は機器制御関係の配線や配管等を行っている。
残りの入射点の部分は11月末から、第3スイッチヤードについてはLINACの運転が停止する12月19日以降に設置を行う。2017年1月中に全ての作業を終えて、2月13日にコミッショニングを開始する予定。
東京大学物性研究所の松田巌准教授らの研究グループは、KEK物構研の組頭広志教授、東京工業大学の小澤健一助教と共同で、二種類の異なる酸化物を接合させたヘテロ界面で起こる、光起電力を人工的に制御できることを発見した。
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日本原子力研究開発機構先端基礎研究センターの深谷有喜研究主幹らは、東京大学物性研究所の松田巌准教授、KEK物構研の兵頭俊夫特定教授らのグループと共同で単原子層状物質ゲルマネンの原子配置を決定した。
>>詳しくはこちら(KEKプレスリリース)
昭和薬科大学、KEK物構研、横浜市立大学の研究グループは、創薬ターゲットとなるビタミンD受容体(VDR)の不活性型、活性阻害型の構造を原子レベルで明らかにした。
>>詳しくはこちら(KEKプレスリリース)
日本を代表する21の研究機関の活動をトークと体験ブース展示で紹介します!
詳しくは、大学共同利用機関シンポジウムHP
加速器から作られる粒子を利用して行われている研究から、水素の科学と、ストレンジクォークの講演を行います。中学生以上、参加無料。参加申込11/30(水)まで。
詳しくは、KEK公開講座HP