No.21 2017年7月発行
古くから知られたクロコン酸という物質がある。 クロコンとはギリシャ語に語源があり「サフラン」または「卵黄」という意味で、古くから黄色の染料として使われていた。 物構研にはこれを研究対象にしている2人の研究者がいる。
物構研News No.19 で紹介したPF-AR NW2A改造工事が終わり、3月から3次元化学状態イメージング装置Full-field XAFS-CT(X線吸収分光ーコンピュータ断層顕微鏡)が稼働した。
本装置は内閣府SIP課題「革新的構造材料」に関連して導入されたもので、組織と化学状態の両方を50 nmの空間分解能で観察可能だ。X線のエネルギーを変化させながらCT撮影を行い、 3次元イメージの経時変化を観察することで反応起点と進展のメカニズム解明に迫る。 基本的な性能の確認を進めながら、CFRP等を用いた試行実験を実施中。
電子陽電子入射器(LINAC)から6.5GeVフルエネルギーでPF-ARに入射するPF-AR直接入射路が完成し、4月からユーザー運転を再開した。
今後はエネルギーの異なるビーム切り替えなどさらなる改造を加える予定。KEKつくばキャンパスの4リング(PF, PF-AR, SuperKEKB e-/e+)への同時入射と、PF-ARのトップアップ運転(常時入射によりリング電流値を一定に保つ運転モード)の実現を目指す。
7/31(月)~8/4(金)
結晶学で重要な物質の対称性や群論の知識を学ぶことを目的として企画されたコースです。基礎的で必要とされることなのに大学では学べない分野の学習を助ける講座として毎回好評を得ています。 講師はフランス・ロレーヌ大学 ネスポロ・マッシモ教授。詳しくは、対称性・群論トレーニングコースのページで。
8/18(金)~26(土)
最前線で活躍する研究者と共に実験や解析、研究を9日間にわたって体験する大学生対象のプログラム。梶田隆章先生による特別講演ほか、講義や演習が盛りだくさん。つくばと東海の施設見学ツアーも。
詳しくは、第11回サマーチャレンジのページで。
9/3(日) 9:00~16:30 つくばキャンパス
物構研の今年のテーマは 「分光」
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