7月19日(火)都内にて先端加速器科学技術推進協議会(Advanced Accelerator Association Promoting Science & Technology:AAA)の第20回技術部会が行われました。今回は「先端加速器とミュオン科学」をテーマに、大学や企業などから約50名が参加され、ミュオン利用について説明、ミュオン科学の意見交換が行われました。
ミュオンの性質や利用法について鳥養 暎子 教授(山梨大学)より説明された後、三宅 康博 教授(KEK物構研)よりJ-PARCミュオン科学実験施設(MUon Science Establishment: MUSE)で行える実験や成果のハイライトが紹介されました。その後、ミュオンを利用実験している研究者から燃料電池や二次電池の材料開発を行っている杉山 純 氏((株)豊田中央研究所)、超伝導材料の研究を行っている秋光 純 教授(青山学院大学)の講演がありました。また、永嶺 謙忠 名誉教授(KEK物構研)からはミュオンを利用したイメージングとして宇宙線ミュオンによる火山のマグマ変動から半導体表面まで幅広いスケールで活用できる研究例が示されました。
最後に、高崎史彦理事は「21世紀はミュオン科学の世紀になるのではないか。そのくらいの可能性を秘めていると感じました。」と締めくくりました。