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タンパク質結晶構造解析の講習会を開催

物構研トピックス
2013年6月27日

6月26日、フォトンファクトリー (PF) にて、タンパク質の立体構造を解析するための初心者向け講習会を開催、企業や大学の研究室などから若手研究者が約20名参加しました。

講義の様子

タンパク質の立体構造は、生命現象のしくみの解明だけでなく、近年では立体構造に基づいた創薬設計など、その利用は産業界にまで急速に広まりつつあります。 構造解析の最も代表的な手法である「X線結晶構造解析」は、結晶化したタンパク質にX線をあてて、回折したX線から個々の原子の位置、立体構造を決める手法です。 この講習会は、KEK物構研の構造生物学研究センター、文部科学省による創薬等支援技術基盤プラットフォーム事業により主催されたもので、 タンパク質立体構造解析に初めて取り組もうとしている企業や大学の研究室などを対象に、X線結晶構造解析の参加型体験として行われました。

最初に、PFなど放射光施設の利用実験に関する全体概要と、利用の際に受けられる支援等について説明があり、その後は実際の研究手順に沿って講習会が進められました。 対象となるタンパク質を発現、調整するための環境や、タンパク質を自動で結晶化させるロボット、試料の保存環境などの施設を見学。 午後からは、試料を測定するビームラインBL-1Aに移動し、標準試料(リゾチームの結晶)を使って、測定装置のセッティング、X線照射、データの取得、解析、と一連の手順を講師が説明しながら実演しました。 PFには現在タンパク質結晶構造解析用実験ス テーションが5つあり、その中でBL-1Aは最も新しく、低エネルギーマイクロビームが利用可能なビームラインです。 受講者は、放射光施設で初めて実験する方、タンパク質の分野での測定を初めて行う方など、さまざまおり、メモを取りながら熱心に聞いていました。その後は、夕方から翌朝にかけて、希望者には、持ち込み試料のテスト測定が行われました。

 

結晶化ロボットのデモンストレーション(左)とBL-1Aにおける測定、解析のデモンストレーション(右)

プログラム>>タンパク質結晶構造解析初心者向け合同講習会


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