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PFユーザーの武仲能子氏、コロイドおよび界面化学部会科学奨励賞を受賞

物構研トピックス
2017年3月 3日

産業技術総合研究所の武仲能子氏が公益社団法人日本化学会・コロイドおよび界面化学部会の平成28年度科学奨励賞を受賞しました。この賞は、部会の若手研究者の活発な研究を奨励し、国際的に先導的な立場をとることができる人材を育成するとともに、部会の新しい指導者を発掘・育成することを目的として平成14年度より制定されたものです。

受賞対象となった業績は「高アスペクト比金ナノロッドの高収率合成法の開発と応用可能性の拡大」です。アスペクト比(=長さ/直径)が20を超える金ナノロッドは高アスペクト比金ナノロッドと呼ばれ、光学素子や顕微鏡探針などに応用が期待されるナノ材料です。武仲氏は界面活性剤のゲル中で金ナノロッドを成長させ、直径数十 nm、長さ1 μmを超えるアスペクト比50程度の金ナノロッドを90 %以上の高収率で合成する手法を開発しました。さらに、成長場である界面活性剤の自己集合構造をKEKのフォトンファクトリー(PF)において小角X線散乱法で観察することにより、界面活性分子の自己集合構造がミセルから層状構造へと変化するときの、ゲル化の微細な特徴が明らかになりました。これにより、高アスペクト比金ナノロッドの長さと直径が決まるメカニズムを明らかにしました。

受賞講演および授賞式は、2016年9月22~24日に北海道旭川市で開催された第67回コロイドおよび界面化学討論会にて行われました。

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授賞式での武仲 能子氏(右)。左は日本化学会コロイドおよび界面化学部会長 加藤 直氏。

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