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宇都宮大学等の研究チーム チタン合金の強度を左右する 添加レアメタル近傍の原子移動モデルを解明

物構研トピックス
2017年4月28日

宇都宮大学 准教授 山本 篤史郎らの研究チームは、チタン合金にニオブを添加すると、機械加工が容易なβ相と呼ばれる構造の割合を増やす効果があることを実証しました。

チタンとニオブからなる合金の単結晶試料に含まれるニオブ原子を放射光で狙い撃ちし、ニオブ原子から発生する蛍光X線を利用してニオブ原子近傍の原子配列を可視化しました。 この蛍光X線ホログラフィー実験とその結果を検証するXAFS実験は、SPring-8の共用ビームラインと高エネルギー加速器研究機構のフォトンファクトリーBL-6CならびにAR-NW10Aで行われました。

原子像を特定の平面に平行にスライスすることにより原子の存在する場所を明らかにし、チタン合金は、機械加工性が低いω相と呼ばれる構造をとるべき環境にあっても、ニオブ近傍ではβ相に近い原子配列をしていることが明らかになりました。

Nb_model.png ニオブ原子近傍のω相の原子配列(宇都宮大学のプレスリリースより引用)

本成果は、平成29年4月28日、金属材料学で最も権威のある雑誌 Acta Materialia にオンライン掲載されました。

宇都宮大学のプレスリリースはこちら

論文情報

掲載誌:Acta Materialia
Local atomic structure near an Nb atom in aged β?Ti alloys

フォトンファクトリー ビームラインの情報:

BL-6C, AR-NW10A