BiViつくば2階で開催の KEKサイエンスカフェ、9月の2週を物構研が担当しました。
私たち人類は、植物の光合成によって作り出された石油などの化石エネルギーを消費して現代生活を維持しています。植物による光合成の原料は"水"、"二酸化炭素"、"光"だけです。
とても簡単に見えますが、人類はまだそれを正確に真似できていません。
もし人工的に光合成を実現できたら、それは私たちにどんな未来をもたらすでしょうか?9月のサイエンスカフェでは、加速器を使った新エネルギー研究をご紹介しました。
加速器を使った研究とはどんなものか?なぜ人工光合成が必要か、そして植物の光合成について人類はどこまで分かっているのかを、周期表や水素ポスターを使って解説しました。野澤先生の力作「地球カレンダー」にはみなさん目が釘付けでした。
ご参考:文科省の元素周期表、
物構研の動く水素ポスター
長い年月をかけて化石燃料に替えた太陽のエネルギーを、一瞬で消費してしまう今の消費サイクルを、人工光合成によって継続的なサイクルに変えるための光触媒について解説しました。光触媒には、例えば、日焼け止めクリームに使われる素材「酸化チタン」などがあります。
人工光合成の高効率化のために、X線をパルス状に出してX線分子動画を作成し、超高速変化する構造や電子状態を動的に理解しようとする研究をアニメーションなどを使って説明しました。終了後の会場には質問の列ができ、遅くまで熱心に説明を聞いていました。
3連休前の金曜日、つくば駅前ではビールと食のお祭りが開催されいつもと違った賑わいを見せていましたが、KEKサイエンスカフェも満員でした。
関連情報:KEKサイエンスカフェ