千葉大学の矢貝史樹教授らの研究チームは、1本のポリマー鎖内に2つの二次構造が共存するキメラ型超分子ポリマーの開発に成功しました。このポリマーは、非常に似た分子構造でありながら、らせん構造と直線構造という全く異なる二次構造を形成する2種類の分子から作られました。紫外線照射により、直線構造が折りたたまれたような構造ができることも確認され、光などの外部刺激に反応する新しい機能性高分子材料としての応用が期待できます。
この研究には、物構研の足立伸一教授、清水伸隆教授、高木秀彰特別助教、春木理恵研究員が参加しています。キメラ型超分子ポリマーの構造評価のひとつとして、フォトンファクトリーのBL-10Cで行われたX線小角散乱測定が重要な役割を果たしました。
詳しくは… 千葉大学のプレスリリース:「キメラ型超分子ポリマーの開発に成功 次世代高分子材料の開発に期待」(2019.10.11)
論文情報:Yuichi Kitamoto, Ziyan Pan, Deepak D. Prabhu, Atsushi Isobe, Tomonori Ohba, Nobutaka Shimizu, Hideaki Takagi, Rie Haruki, Shin-ichi Adachi and Shiki Yagai
“One-shot preparation of topologically chimeric nanofibers via a gradient supramolecular copolymerization”,
Nature Communications, 10, 4578 (2019)
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