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小山 篤 氏が日本放射光学会功労報賞を受賞

物構研トピックス
2020年1月22日

物質構造科学研究所 放射光実験施設 技術調整役の小山 篤(こやま あつし)先任技師が、第7回 日本放射光学会 功労報賞を受賞しました。功労報賞は放射光利用技術・支援の永年に渡る功に報いて授与する賞で、これまでに3名の、放射光科学を永年支えてきた技術者の方が受賞されています。

小山さんは、フォトンファクトリーで放射光が発生してから2年目の1984年にKEK(当時は高エネルギー物理学研究所)に文部技官として入所されました。入所以来、XAFSビームラインを中心とする多くのビームラインの建設・運用・管理・利用支援・高度化に取り組み、多くのユーザーに安定で使いやすいビームラインを提供してきました。ビームラインだけでなく、実験に大きな影響を及ぼす実験ホールの環境についても真摯に取り組み、温度、湿度、気圧、冷却水の流量、圧力変動などを記録する環境測定システムを整備することで、空調の温度揺らぎや冷却水の圧力変動による実験への影響を改善していきました。また、非常通報装置の設置や火災受信機の集約、共同利用者も参加する防災訓練の企画など、安全に対しても大きな貢献をしています。
このように、小山さんのこれまでの功績は、フォトンファクトリーを利用する全てのユーザーが意識せずとも恩恵を受けていることばかりで、まさに放射光科学を支える縁の下の力持ちと言えます。

2020年1月10日、名古屋市で開催された第33回日本放射光学会年会・放射光科学合同シンポジウムにおいて授賞式が行われました。受賞のスピーチで、小山さんは「放射光の発展とともに歩んで来られたことに感謝します」と挨拶しました。もちろん、その発展は小山さんのような、地道な取り組みを重ねてきた技術者の方々のおかげでもあります。最近では、技術調整役として、次世代の技術者の育成にも力を入れている小山さんは、学会に参加している学生の皆さんにも、ぜひKEK技術職員のインターンシップに参加してください、と声をかけていました。

授賞式にて 朝倉 清高 学会長(左)とともに
受賞スピーチのようす

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