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総研大の三木 宏美さんがNestlé Young Scientist Awardを受賞

物構研トピックス
2021年7月27日

【写真を追加しました 2021/7/29】

7月12日〜14日にオンラインで開催された国際会議、6th International Conference on Food Oral Processing(第6回食品の口腔処理に関する国際会議)において、総合研究大学院大学(総研大)高エネルギー加速器科学研究科 物質構造科学専攻の三木 宏美さんがNestlé Young Scientist Awardを受賞しました。この国際会議は、歯科医学や栄養学、心理学、食品科学など口腔の活動や知覚、栄養や代謝、生理学や食品構造に関する分野を包括している、非常に学際的な学会です。

三木さんは、歯科医師として仕事をしながら、総研大に入学し、物質構造科学という新たな分野にチャレンジしています。この学会では、分離型X線干渉計を用いて、レトルト食品(一般米飯及び介護用食品)の内部構造の放射光X線イメージングを行い、得られた画像と食品テクスチャー特性との比較、分析を行うという、キャリアを活かした独創的な研究成果をポスター発表しました。受賞したNestlé Young Scientist Awardは、食品業界における製品やサービスにつながる可能性のある優れた研究を行った若手研究者に贈られる賞です。受賞者は2名で、それぞれに賞金として1000ユーロが贈られました。三木さんは、歯科医師のキャリアを持ちながら、他分野(物質構造科学)の博士課程で研究をしていることと、放射光イメージングと介護食品の組み合わせの新規性が評価され、受賞となりました。

日本時間で7月15日の午前1時ごろに受賞の知らせを受けたという三木さんは、深夜だったこともあり最初は実感がなかったそうですが、一夜明けて徐々に嬉しさと驚きの気持ちが湧いてきたとのことです。「食品科学分野での放射光イメージングは決して主流の研究ではないので、まさか賞を貰えると思ってもいませんでした。とても嬉しいです。今回の受賞を励みに、あと2年博士課程での研究を頑張ります」と、今後の意気込みを語ってくれました。

受賞発表時のオンライン画面。参加者の皆さんからオンラインで拍手を受けました。
研究に使ったフォトンファクトリーBL-14Cの大型干渉計の前で、指導教員の平野 馨一 准教授と。
受賞対象発表
Observation of processed rice using synchrotron radiation X-ray phase-contrast imaging
(放射光を用いた位相コントラストX線イメージングによる加工米飯の観察)
Hiromi MIKI1,2, Akio YONEYAMA3, Keiichi HIRANO1,21SOKENDAI, 2IMSS, KEK, 3SAGA Light Source)
(三木宏美1,2、米山明男3、平野馨一1,21総研大、2KEK物構研、3佐賀LS))

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