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2024年度 物構研 定年記念最終講義が行われました

物構研トピックス
2025年4月15日
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3月27日「2024年度 定年記念最終講義」がホテルグランド東雲(つくば市)にて開催され、3月末日をもって退職となる、瀬戸秀紀 教授、下村 浩一郎 教授、小菅 隆 主任技師の最終講義が行われました。

瀬戸教授は「研究者として生きる方法」と題して、京都大学の合格発表のその場で受験体験記を寄稿することになったいきさつに始まり、自主ゼミに打ち込んだ大学時代、運命を変えた人々や出来事を挙げ、40年の研究者生活を振り返りました。最後に、若い研究者に向けて「研究者として生きる」とはどういうことか、たゆみなく研究を続けてきた自身の経験から得た「生き伸びる」ためのメッセージを送りました。

瀬戸教授

下村教授は「原子核実験と量子光学の狭間で揺らぐ」と題した講演を行いました。小学生の頃から科学や天文に興味を持ち、数学に苦労しながらも京都大学を目指した高校時代の思い出や、学生時代に出会った人々との研究分野の垣根を越えた交流が今も続いていることなどを話しました。軽快な語り口で会場の笑いが絶えない中、今後のミュオン科学の発展への期待と、人との出会いの大切さを強調していました。

下村教授

小菅主任技師は「これまでを振り返って~インターロックそして制御~」と題した講演を行いました。機械いじりが好きだった幼少時代や、高校を卒業してすぐに入職した、建設間もないフォトンファクトリーの様子を、貴重な資料や写真を交えて話しました。さらに、自身が開発した実験装置制御システム「STARS」の誕生秘話にも触れ、「妥協しないこと」「まずはやってみること」という揺るぎない信念で「自分が作ったものを使ってもらうことの喜び」を支えに、これまで技術者としてやってきたことを語りました。

下村教授

物構研では、今回の講演者と合わせて5名の方が定年退職されました。
皆さまの功労に、心より敬意と感謝を申し上げます。

集合写真

最終講義は、YouTube物構研チャンネルで視聴できます。

関連リンク
  • 瀬戸秀紀教授「研究者として生きる方法」
    https://youtu.be/JZg532KnC6g
  • 下村浩一郎教授「原子核実験と量子光学の狭間で揺らぐ」
    近日公開
  • 小菅隆主任技師「これまでを振り返って~インターロックそして制御~」
    https://youtu.be/YelbjXB5dnw