国立大学法人 東京工業大学
大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構
国立大学法人 大阪大学
独立行政法人 科学技術振興機構
東京工業大学大学院理工学研究科の星野学研究員、腰原伸也教授、植草秀裕准教授、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所の足立伸一教授、大阪大学大学院工学研究科の福住俊一教授、大久保敬特任准教授の研究グループは、光合成機能を持つ有機分子が、吸収した光エネルギーを化学エネルギーに効率よく変換し、かつ長時間エネルギーを保持し得る状態になることを、KEK放射光科学研究施設(PF-AR)のNW14A を用いたポンププローブX線回折法と単結晶X線構造解析による分子及び結晶構造の直接観察によって立証した。
光合成を模倣しエネルギー変換する分子は多く提案されているが、本研究で用いた分子は、天然光合成の1000倍以上もの長時間、化学エネルギーに変換した状態を保持できることから、次世代エネルギー源としての新しい人工光合成システム開発の進展に寄与すると期待されている。
本研究成果は、米国化学学会誌「Journal of the American Chemical Society」のオンライン速報版で近日中に公開される予定である。