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チョコレイト・サイエンスを蒲郡市生命の海科学館にて開催

物構研トピックス
2015年2月 3日

1月31日(土)蒲郡市生命の海科学館(愛知県)にて、チョコレイト・サイエンスを、東京フード株式会社の協力のもと実施しました。生命の海科学館では毎週さまざまなイベントが開催されており、今回のイベントには近隣地域の中高生から大人の30名の方々が参加しました。

チョコレイト・サイエンスでは「物理で美味しく」をテーマに実験を行います。チョコレートはどのような原料と工程で作られているのか、東京フードさんから解説があり、実験手順の説明の後、湯煎したチョコレートを冷やす温度や時間を変えて3つのパターンで作り分けました。出来上がったチョコレートを見て、触って、食べ比べ、グループで意見をまとめてグラフに表しました。溶かした時には同じ状態だったのに、冷やす温度や時間を変えると違いが出てきます。チョコレートの中では何が起こったのでしょうか?チョコレートが実はココアバターの結晶であることや、結晶の形はひとつではないこと、放射光を利用して結晶を見分けることができることを、実際の研究例を挙げて解説しました。最後に、結晶化のしくみを利用してテンパリング(温度操作)をせずにⅤ型結晶のチョコレートを作る実験も行いました。

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冷やす温度と時間を変えて、3パターンのチョコレートを作り、検証の結果をグラフに表しました。

海と恐竜の見える窓辺とチョコレートの甘い香りが漂う実験工作室。チョコレートと物理という意外な組み合わせですが、身近なサイエンスを感じることができるイベントです。蒲郡市では「蒲郡ヘルスケア計画」の一環として、株式会社明治、愛知学院大学との共同で、「チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究」を実施しています。参加者や科学館スタッフの中には実証実験に参加された方もいて、チョコレートに対する科学的な関心の高さがうかがえました。

チョコレイト・サイエンスは、2月7日につくばエキスポセンターで、2月11日には東京都多摩六都科学館で開催される予定です。


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