9月1日(日)、KEK一般公開2019が開催されました。少しだけ秋めいた風が吹いて暑さがやわらぐ1日となり、KEKにはおよそ4,200人が来場しました。
今年は国際周期表年(IYPT2019)であることから、物構研では元素周期表をテーマに展示を行いました。
サイエンスカフェ 研究本館・講演会 フォトンファクトリー 多摩六都科学館 出張工作教室10:00から職員会館1階パーティールームにて、武市 泰男 助教によるサイエンスカフェが行われました。モノを見るためには光が必要ですが、可視光にはさまざまな色が含まれているように、目に見えないX線にも「色」に相当する波長(エネルギー)の違いがあります。X線顕微鏡という装置を「色つきめがね」に例えて、元素まで見ることができる最新の研究についてわかりやすくお話ししました。終了後には「限定公開!新型ビームライン見学ツアー」の入場券が配布され、カフェに参加した方全員が、見学ツアーにも来てくださいました。
11:15からは、研究本館小林ホールにて、小野 寛太 准教授による講演会が行われました。今から150年前、メンデレーエフによって空欄がある元素周期表が提案されましたが、現在では空欄が全て埋まり、118種類の元素からなる周期表が発表されています。この講演会では、物構研オリジナル元素周期表を配布し、周期表を見ながら聴講できるようにしました。周期表の中で特に稀少なレアメタルと呼ばれる元素は、私たちの生活に欠かせないものですが、レアメタルは将来どうなっていくのでしょうか。社会問題にも触れ詳しく解説しました。
参加者からは、レアメタルに関する専門的な質問も寄せられ、関心の高さがうかがえました。
研究本館の物構研紹介ブースに設置されたモニターでは、フォトンファクトリーの各所のようすをwebカメラを使ってリアルタイムで放映し、足を運んでもらえるよう呼びかけました。
フォトンファクトリーでは、恒例となったクイズ形式の展示が行われました。ヒント(というか答え)は展示ブースをよく見ると必ず表示されています。クイズを解きながらフォトンファクトリーを見学・体験することができ、全問正解者には、こちらも恒例となった物構研オリジナル缶バッジをプレゼントしました。
来場者数は過去最高の2,100名にものぼり、たくさんの方々にご来場いただきました。
また、8/25(日)J-PARC施設公開との連動企画「MLFとPF両方行ってクイズに答えよう!」には、67人もの方が参加し、限定缶バッジコンプリートセットを受け取りました。
1号館では、多摩六都科学館(西東京市)のスタッフとボランティアの皆さんによる出張工作教室が開かれ、ビー玉とビニールのチューブを使った「ビー玉けんびきょう」をつくりました。簡単に立派なけんびきょうができあがり、印刷物のドットや洋服の繊維などを観察することができます。けんびきょうの仕組みを学習し、親子で楽しめる工作教室でした。
今年のKEK一般公開はいかがだったでしょうか。来年もまた、楽しい企画をご用意しお待ちしておりますので、ぜひお越しください。