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総研大 物構専攻のNur Ika Puji Ayuさんが高エネルギー加速器科学研究科長賞を受賞

物構研トピックス
2021年12月28日

2021年9月、総合研究大学院大学(総研大)高エネルギー加速器科学研究科 物質構造科学専攻の Nur Ika Puji Ayu さんが、高エネルギー加速器科学研究科長賞を受賞しました。 研究科長賞は総研大在学中に特に優れた学位論文を提出した学生を表彰するものです。Ayuさんの学位論文のタイトルは “Synthesis and Structural Studies on (Ba,Sr)3Ga(H,D)O4 and Ba2LiD3O Oxyhydrides” です。

賞状を手にしたAyuさん(撮影:KEK 大学院教育係 山村さん)

Ayuさんはインドネシアの出身で、学位取得まで5年間、J-PARC 物質・生命科学実験施設MLFで研究を続けました。初めの2年間は、BL19 匠(工学材料回折装置)を使い、後半の3年間は主にBL09 SPICA(特殊環境中性子回折装置)を使って研究しました。他にBL08 SuperHRPD(超高分解能粉末中性子回折装置)、BL14 アマテラス(冷中性子ディスクチョッパー型分光器)や、Muon S1 ARTEMIS(汎用μSR実験装置)で実験する機会も得たそうです。

Ayuさんは、総研大で令和2年度から施行された学内共同研究指導制度を利用した第一号の学生で、高エネルギー加速器科学研究科 物質構造科学専攻に入学後、大学共同利用機関 分子科学研究所(分子研)に置かれた総研大 物理科学研究科 構造分子科学専攻/分子研 物質分子科学研究領域 小林グループでも指導を受けました。分子研で試料を作成して物性測定をし、中性子線を用いた実験はJ-PARC 物質・生命科学実験施設MLFで行いました。9月に授与された学位記には、双方の専攻名が併記されています。

Nur Ika Puji Ayuさんのコメント:
このたびは研究科長賞をいただき、大変光栄に思います。指導教官であった物構研の神山 崇 名誉教授、分子科学研究所の小林 玄器 准教授をはじめ、在学中にお世話になった先生方とスタッフの方々に感謝いたします。
世界有数の中性子実験施設であるKEK(J-PARC MLF)で研究を行うことができたのは、素晴らしい機会でした。また、総研大では、研究機関連携により、材料構造に関する知識を深め、材料合成や特性評価に関する幅広いスキルを身につけるための研究活動への支援をいただきました。また、学生同士の交流会を通してキャンパスライフも満喫しました。これらの経験は、研究者としての私の将来のキャリア形成に役立つことでしょう。

学位取得時に分子科学研究所 小林研究室のみなさんと
(写真提供:小林 玄器 准教授)
中性子科学研究系 構造科学グループのみなさんと
Ayuさんは手前列左から2番目(2021年7月撮影)

現在、総研大では組織再編に向けて準備を進めていて、認可されると総研大全体で1研究科1専攻になる予定です。新しい体制では、学生が学内共同研究指導の手続きをしなくても、総研大内の複数の機関の教員による共同指導を受けられるようになることが期待されています。
参考資料:国立大学法人 総合研究大学院大学 規程集(学外)学内共同研究指導の手続きについて


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