2020/04/01
2020年4月1日『量子ビーム連携研究センター(CIQuS)』が新設されました。放射光・低速陽電子・中性子・ミュオンという4つの量子ビームで、物構研ならではのユニークな研究を推進していきます。
物構研 量子ビーム連携研究センター(CIQuS)
本日、物構研のホームページをご覧になった方はお分かりかと思いますが、こちらの情報はまぎれもない『本物』です。
千葉大学、イギリス キール大学、ドイツ連邦材料試験研究所、KEK 物構研からなる共同研究グループは、酸素原子が1つ異なる2種類の分子を混ぜると、分子の認識で形成されたユニットが積層し、らせん構造が形成される全く新しい超分子重合を実現しました。
物構研からは、放射光 清水伸隆教授、高木秀彰特別助教、春木理恵研究員、足立伸一教授が参加しており、フォトンファクトリーBL-10C での小角 X 線散乱測定によってらせん構造の形成が確認されています。
KEKプレスリリース 3/31
混ぜると自ら伸びる超分子ポリマーの開発に成功 新しい材料設計に期待
物質構造科学研究所の研究の根幹とも言える考え方を示した言葉 "More is different".
1972年に同名の論文をNatureに発表したアメリカの物理学者 フィリップ・アンダーソン氏が亡くなったことをプリンストン大学が発表しました。
衷心より哀悼の意を表します。
Princeton University
Nobel laureate and Princeton physicist Philip Anderson dies at age 96
東京理科大学、物質・材料研究機構、KEK 物構研、東北大学 多元物質科学研究所からなる共同研究グループは、サマリウムSmを添加した酸化セリウムCeO2薄膜を作製し、従来の固体電解質膜よりも実用的な低温域でイオン伝導性を示すことを確認しました。新しい固体酸化物燃料電池の開発につながることが期待されます。
この共同研究には、物構研 放射光から湯川龍 特任助教(研究当時、現 大阪大学)、堀場弘司 准教授、組頭広志 特別教授(東北大 多元研 教授を併任)が参加し、フォトンファクトリーBL-2A(MUSASHI)でX線光電子分光法(XPS)やX線吸収分光法(XAS)による電子構造計測を行いました。
KEKプレスリリース 4/3
低い温度で作動する固体酸化物燃料電池のための極薄電解質膜の開発
~100℃以下での物理吸着した水による表面プロトン伝導性~
MLFは現在のCOVID-19の感染の広がりを受けて、次回メンテナンス日の4月8日より新たな利用者の受け入れを一時停止することとしました。受け入れ再開については、今後の情勢を考慮し判断を行う予定です。今回中止となった課題の取り扱いについては後日ご案内させていただきます。
物質・生命科学ディビジョン ディビジョン長 大友季哉
J-PARC お知らせ
2020.04.07 MLF利用者の皆様へ
PF/PF-AR 2020年度第一期ビームタイムについて
新型コロナウイルス感染症拡大への対応として、安全第一の観点から、断腸の思いではありますが、2020年度第I期運転(5/8-7/1)を中止する決断をいたしました。状況次第では、早期の運転再開を検討する予定です。(中略)
放射光実験施設長 船守展正
KEK 物構研 PFからのお知らせ
2020.04.09 PF/PF-AR 2020年度第一期ビームタイムについて
SPF 2020年度第一期ビームタイムについて
今回、PFの2020年度第一期共同利用が中止になりました。
SPFの共同利用全般は、PFの共同利用の中で行なわれてきました。
昨年度より組織として独立しましたが、この状況はかわっておりません。
したがって、SPFの共同利用についても中止になります。
皆さまのご理解をお願い申し上げます。
低速陽電子実験施設
KEK 物構研 SPFからのお知らせ
2020.04.10 SPF 2020年度第一期ビームタイムについて
KEK 物構研 PFからのお知らせ
2020.04.09 PF/PF-AR 2020年度第一期ビームタイムについて
在宅勤務の方が増えて、つくばキャンパスの昼間人口は減りそうですが、キャンパス内の道路はキジやイタチなど、小さな住人が横断します。もし自動車で通るときには制限速度30km/hを守り、いつでも止まれるようにしましょう。
今日から、科学技術週間です。
科学技術週間と言えば、一家に1枚ポスターですね。
今年のポスターは、大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所による「南極」です。
極地研 南極観測のホームページ
文部科学省 科学技術週間「一家に1枚」
東京大学大学院理学系研究科、JST ERATO磯部縮退π集積プロジェクトは、周期的に窒素原子が埋め込まれたナノチューブ分子の化学合成に世界で初めて成功しました。
ナノカーボンに窒素原子の位置や数を制御しながら埋め込むことはこれまで不可能でしたが、2019年に独自に開発したナノチューブ分子化学合成法に工夫を加えることでそれを可能としました。
共同研究者の一人、東京大学の佐藤 宗太 特任准教授は、フォトンファクトリーの結晶構造解析用ビームライン NE3A, 17A, 1AやSPring-8を使って精力的に実験・解析を行っています。今回、放射光を用いたX線構造解析により窒素上の孤立電子対の存在を確認しました。
東京大学のプレスリリース 2020.04.13 世界初 窒素ドープ型ナノチューブ分子登場
構造生物学研究センター 結晶構造解析用ビームラインの利用(PX)
今日は科学技術週間の水曜日なので、物構研が作製した一家に1枚 水素ポスター(2016年発表)を改めてご紹介します。
深読みサイトのポスターは、何と動くんです。
[深読みコンテンツ] をクリックして「スィソペディア 水素百科事典」を開いてみましょう。いま話題のPCR法についてもちょっとだけ解説がありますよ。
物構研 一家に1枚 水素 深読みサイト
各地の博物館が在宅で楽しむための取り組みを行っています。
今日は、イベント開催などで物構研と関係の深い科学館をご紹介しましょう。
今年2月にチョコレイト・サイエンスを開催した日立シビックセンター科学館では、Twitterで、#おへやでカガクカン というシリーズを展開しています。
同じく、つくば市にあるつくばエキスポセンターでは、プラネタリウム番組紹介などを集めた動画ページがあります。
つくばエキスポセンター エキスポ動画Collection
また、KEKと広報連携協定を結んでいる多摩六都科学館では、特設ページを設けています。
多摩六都科学館 おうちでロクトをたのしもう!
愛知県にある蒲郡市生命(いのち)の海科学館では、ふりがなをつけることができるウェブサイトを展開しています。
蒲郡市生命の海科学館 どんな科学館?
新型コロナウイルスの感染拡大に伴うMLFの運転停止について
MLFは、現在の日本国内のCOVID-19の感染の広がりを受けて、4月8日より新たな利用者の受け入れを一時停止していました。
このたび、更に、4月20日より少なくとも5月10日まで施設の利用運転を停止することといたしました。
COVID-19の影響により実施できなかった実験課題については、すべてを補填する方針でおりますが、状況により再検討を余儀なくされる可能性があります。このため、MLFの運転再開の見通しが立った時点で改めて方針をご案内させていただきますので、今しばらくお待ちください。
また、2020B期の実験課題の公募については4月中旬に開始の予定でしたが、6月中旬以降に延期します。新たな予定については5月中旬を目処にご案内させていただきます。
物質・生命科学ディビジョン ディビジョン長 大友季哉
J-PARC お知らせ
2020.04.20 新型コロナウイルスの感染拡大に伴うMLFの運転停止について
KEK東海キャンパス(茨城県東海村)と、茨城県屈指の観光スポットである国営ひたち海浜公園(ひたちなか市)は、ともに太平洋に面し、とても近い場所にあります。 例年大人気のネモフィラ、そして菜の花、チューリップ、クリスマスローズなどなど、たくさんの花々がきれいに咲いているそうです。
国営ひたち海浜公園 2020/4/19 休園中の花たちの様子をお届けします
ある晴れた日、KEKつくばキャンパスにて
4/7に文部科学省から今年度の科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者について発表がありました。
物構研の量子ビームを利用した研究成果によって受賞が決まった受賞者のみなさんをご紹介します。
物構研トピックス
物構研ユーザーが科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者に選ばれました
物構研 最近の受賞一覧
3/13にご紹介した東京工業大学・J-PARCとの共同プレスリリース「世界最高クラスの新型電解質材料を発見 -燃料電池・センサー・電子材料等の開発を加速-」の英語版が公開されました。
KEKプレスリリース:
Getting through the bottleneck—A new class of layered perovskite with high oxygen-ion conductivity
3/13の投稿記事はこちら
KEKのPR動画2020年版が公開されました。YouTube KEK channelからご覧になれます。
KEK 機構紹介(2020年版)(11分45秒)J-PARC MLFのミュオンビームラインでは、素粒子物理学を学ぶ学生が卒業研究のための実験が行うという取り組みが行われています。J-PARCのトピックス記事をご紹介します。なお、この取材は1/24に行われたそうです。
J-PARC トピックス 2020.04.17
大阪大学、名古屋大学の4年生、J-PARCで卒業研究!
この仕組みを作ったのは、物構研 ミュオン科学研究系の三宅 康博 特別教授です。
三宅特別教授はこの取り組みの他にも、人文系の博物館等との共同研究など異分野との交流に尽力しています。
物構研トピックス 2019.02.12 負ミュオンで蛭藻(ひるも)金の謎を解く~文理融合プロジェクト
物構研トピックス 2020.01.28 第2回 文理融合シンポジウム「量子ビームで歴史を探る」を開催
KEKつくばキャンパス 厚生会館情報
連休中(~5/10)の店舗営業についてお知らせします。
食堂・売店(デイリーヤマザキ)は、カレンダー通り、平日のみ営業です。
ただし、食堂はランチ営業(11:30-13:00)のみ、
売店は時間短縮営業(9:00-17:00)となります。
理容室は、現在、月水金のみの営業となっていますが、この期間は、 4/30(木)・5/1(金)・5/8(金)の9:00-17:00に営業となります。
なお、喫茶室は4月から一時閉店中となっており、常陽銀行のATMは3月いっぱいで営業終了となりました。
日本学士院の広報誌に 物構研 永嶺 謙忠 名誉教授インタビュー掲載
日本学士院では、年1回広報誌「PJAニュースレター」を公開しています。今年の表紙を飾ったのは、昨年、日本学士院賞を授賞した物構研ミュオン科学研究系の永嶺 謙忠 名誉教授のインタビュー記事です。
インタビュー 永嶺謙忠
(聞き手)高崎史彦・三宅康博・齊藤直人・山崎敏光
日本学士院 PJAニュースレター No.12
KEKトピックス 2019.07.16
日本学士院賞を永嶺謙忠KEK名誉教授が受賞
物構研トピックス 2019.10.25
「ミュオンは様々な研究および研究者の触媒となる粒子である」~永嶺謙忠先生 日本学士院賞受賞祝賀会を開催~
また、PJAニュースレター No.12のもう一つの記事「糖鎖の謎」の筆者 遠藤玉夫氏は、物構研SBRCの共同研究者です。
最近のプレスリリースをご紹介しましょう。
KEKプレスリリース 2020.01.17 筋ジストロフィー症に関わる糖鎖を合成する仕組みを解明
今日で4月も終わり、いつもと違う春が過ぎていこうとしています。朽ちかけた八重桜の木は今年も見事な花を咲かせました。
桜の枝と筑波山の間に「ふるさと文化財の森 茅(かや)」の看板が見えます。いまは背の低い草しか見えませんが、秋になったらまたご紹介しますね。