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低速陽電子実験施設のターゲット部更新

物構研ハイライト
2021年3月16日

物構研の4種の量子ビームの一つ 低速陽電子の実験施設 Slow Positron Facility 略称SPFは、KEKつくばキャンパスの南西角、線形加速器の入射器棟にある。 2020年夏に10年ぶりのターゲット部(低速陽電子生成ユニット)更新作業が行われた。結果、世界最強クラスの低速陽電子ビームを提供し続けているSPFのビーム強度は最大で108個/秒の大台に乗った。
SPFスタッフと多くの協力者によるターゲット部更新作業と、SPFユーザーの声をご紹介する。

「世界が変わったようだった」

「いままでよりも速くきれいなデータがとれるようになりました」と笑顔で語るのは、東京大学大学院 工学系研究科の周 健治 助教だ。周氏は、2017年からSPFで実験を行うユーザーで、原子・光科学の研究者である。周氏が実験を行うのはSPF-B1汎用低速陽電子実験ステーション。陽電子と電子からなる「原子」ポジトロニウム(Ps)を、独自に開発した特殊なレーザーで低温まで冷やすことで反粒子を含む物質の性質を詳しく調べ、宇宙創世の謎を解明することに挑戦しているという。レーザー冷却は光を使って物質の運動量を効率よく奪う技術だが、Psは0.14 μs*の寿命で消滅してしまうため、その間のレーザー冷却に成功した例はこれまでなかった。

ポジトロニウム(Ps)の模式図

今回のターゲット部更新前はこの実験にとってビーム強度(低速陽電子の数)が十分ではなかった。更新とビーム輸送の最適化により、ビーム強度は大幅に増加した。その結果、周氏が参加する研究グループは世界で初めてとなる Ps のレーザー冷却成功を強く示唆するデータを取得することができた。周氏は「世界が違うくらいビームが強くなった」と振り返る。目標の10 K(-263℃)まで冷やすにはまだ多くの技術開発が必要だが、手応えは十分だ。
この実験に使う低速陽電子ビームは1秒に50回、数ns*間だけ届くパルスだ。レーザーは1秒に10回だけそれに合わせて照射できるが、まだ安定した照射が難しい。今は1つのパルスで多くの低速陽電子が来ることで測定時間が短くなり、レーザーのふらつきの影響のない格段に質の高いデータがとれるようになった。「今までは観測できなかった温度変化などを時々刻々と見ていけるようになりました。反粒子を含む物質と光との間のダイナミクスを解析しながら、確度の高い冷却のデータを蓄積していきたい。」ビーム増強により、さらに高度な実験を考えられるようになった。
試行錯誤の多い実験なので、ユーザーの立場としてはビームタイムの割り当てが増えればもっと嬉しい。「考えただけでも難しそうだけど」と断りつつも、パルスを振り分け2ユーザーグループが同時に実験できるようにできないか、とアイデアを語る。 終始穏やかに話していた周氏はこう締めくくった。 「ただ、基本的にはとても満足している。ここにSPFがあってよかったな、なかったらどうしようもなかったというのが正直なところです。」
世界初の実験は、施設心臓部の更新をきっかけに大きく動き始めた。今後が楽しみだ。

* μsは10-6秒、nsは10-9

Psレーザー冷却の研究メンバー(写真:周 健治 氏ご提供) 低速陽電子実験施設SPF-B1にて 2020年12月撮影
後列左から 産業技術総合研究所 大島 永康 研究グループ長、東京大学大学院工学系 吉岡研究室 吉岡 孝高 准教授、
中列左から 吉岡研究室 小林 拓豊 氏、吉岡研究室 周 健治 助教、
前列左から 吉岡研究室 魚住 亮介 氏、東京大学大学院理学系 浅井研究室 石田 明 助教、 田島 陽平 氏、
右上円内は 東京大学 素粒子センター 難波 俊雄 助教

貴重な貴重な低速陽電子

ターゲット部更新について話を始める前に、低速陽電子ビームの作り方を説明したい。
まず線形加速器で電子を加速し、重金属に打ち込むことで電子と陽電子の対を発生させる。得られた陽電子は、非常に高エネルギー(高速)で、しかも速度にばらつきがあるので、実験に使うためにはさらに処理が必要だ。減速材(モデレーター)と呼ばれる金属薄膜に当て、その中でエネルギーを失わせてから表面に出てくる低速陽電子を取り出し、加速して、磁場を使って真空中を輸送する。低速陽電子とは単に「低速な陽電子」という意味ではなく、「上記の方法で得られる、エネルギーが揃い、しかもエネルギー可変な陽電子」を指す用語なのである。
では、 減速材からなぜ陽電子が出てくるのか、なぜエネルギーが揃うのか。
金属に一定以上のエネルギーを持つ光を当てると電子が様々な速度で飛び出す現象を光電効果という。飛び出す電子の速度の最大値をvmax とすると、以下の式が成り立つ。

ここで m は電子の質量、*は光子1つがもつエネルギー、We は金属によってきまる仕事関数*で、光が与えたエネルギーが仕事関数We より大きければ、電子は金属表面から飛び出すことができる。一般にこの仕事関数は電子(electron)に対するものなので、We とした。通常We は正の値を持つ。

* hはプランク定数、νは光の振動数
*仕事関数:金属内部の自由電子を外部に取り出すために必要なエネルギーの最小値

さて陽電子(positron)に対しても仕事関数を定義することができるので、それをWp としよう。一部の金属では陽電子仕事関数Wp が負の値を持つ。そのような金属では、内部でエネルギーを失った陽電子が、光などのエネルギーを与えられなくても、ふらふらと表面に戻って来さえすれば、仕事関数分の揃ったエネルギーをもらい外に出る。

ただし、m は陽電子の質量、v は速度である。陽電子仕事関数Wp が負の金属は、タングステンW(-3 eV)、ニッケルNi(-1 eV)、銅Cu(-0.3 eV)、などが知られている。そのような、表面から陽電子を出す性質を持つ金属が低速陽電子の減速材として使われる。KEKの低速陽電子実験施設では創設当初からタングステン薄膜を陽電子の減速材として採用している。タングステンを使うと、運動エネルギーが3 eVに揃った低速陽電子が得られるというわけだ。前述の式で計算すると速度は1×106 m/sとなる。取り出した低速陽電子を適切な電圧で加速すれば、さまざまな実験に必要なエネルギーをもつ低速陽電子ビームとなる。

と言っても、残念ながら減速材に当てた陽電子がすべて低速陽電子になって出てくるわけではない。打ち込まれた陽電子の大部分は金属薄膜を透過し、透過しなかった陽電子も多くはエネルギーを失ったあと、熱振動する原子にぶつかりながらさまよい、いずれは電子と対消滅してしまう。金属内の原子空孔*に入り込んだら表面に戻って来られない。原子配列の乱れがあっても動きが鈍る。

*原子空孔:固体中の原子があるべき位置から抜けてできた穴。物質中には通常存在する。

減速材薄膜に左から高速な陽電子を当てた場合の模式図

そこでSPFでは、低速陽電子をなるべく多く取り出すため減速材の形状や熱処理などに工夫を重ねてきた。
前回のSPFターゲット部更新は2010年、兵頭 俊夫氏と和田 健氏を中心に行われた。それまでは平行に並べられていた減速材薄膜を、井桁状に組み2段にするなど形状の工夫をした。その他の調整も加えた結果、従来の10倍を超えるビーム増強となったのだった。

関連記事:物構研トピックス 2013/03/14 和田 健氏、高エネルギー加速器科学研究奨励会の西川賞を受賞

3人の夏の計画

今回のターゲット部更新は、放射線等によって劣化した部品の補修に伴うもので、部分補修が難しかったため全交換となった。せっかく交換するならメンテナンスがしやすく、より高性能なものにしようと計画が立てられた。更新は2020年夏の加速器運転休止期間中に行うことになった。10年前の更新のメンバーに望月 出海氏が加わった3名体制で臨む。和田氏は、春に他研究所から物構研に戻ってきたばかりだったが、10年前の記憶と記録を掘り起こしながらの作業となった。
ここで敢えて研究者たちの年齢に言及すると、兵頭氏は70代、和田氏は40代、望月氏は30代。兵頭氏と和田氏は陽電子科学の研究者、望月氏は表面科学の研究者だ。3人は低速陽電子を使って研究を行いながら、実験施設の運営も担う。今回のターゲット更新も3人で段取りを考え、役割分担をして計画的に進めてきた。
ターゲット部は陽電子生成の過程で放射化する。放射化とは、エネルギーの高い放射線によって、もともと放射能を持たない物体が放射性物質になることだ。普段は遮蔽体で厳重に覆われていて周囲の放射線強度は十分低いが、更新作業のためには覆いを外さなければならない。作業者の被曝をできる限り減らすため、春の運転期間終了後からできるだけ日数を開け、かつ秋の共同利用実験開始に間に合うスケジュールが組まれた。

ターゲット部の基本構造
井桁状の部分はタングステン薄膜、それ以外はタンタルでできている。 高速な電子が手前から打ち込まれ、タンタル中で陽電子が発生する。
新ターゲット部の模式図
高速な電子が重金属タンタルTaに打ち込まれ陽電子が発生、タングステンW表面に出てきた低速陽電子を磁場で引き出し、電圧により加速する
タングステン薄膜の井桁模式図
大きさ21 mm×29 mm×4.8 mm

救世主は機械工学センター

ターゲット部の設計は既に終わっていて、10年前の実績がある業者に厚さ25 μmのタングステン薄膜の加工を任せてあった。レーザーカットされた短冊状のタングステンパーツはとてもきれいに仕上がっていた。
しかしこのとき3人には懸念があった。今回納品されたタングステンパーツはターゲット部1組分しかなかったのだ。予備がないということは非常に大きなプレッシャーとなる。この後の作業工程でパーツ1つでも駄目にしてしまえばターゲット部は完成せず、秋の共同利用実験を予定通り開始できなくなるからだ。今から予備を製作するすべはないか。3人はKEK共通基盤研究施設 機械工学センターに相談した。高富 俊和 技術副主幹は「ぜひ協力しましょう」と引き受けてくれたという。3人は胸を撫で下ろした。
KEKでの加工法はレーザーカットではなく水の中で行う放電ワイヤーカットになる。保住 弥紹 技師は、工夫しながら多量のタングステン薄膜の複雑なワイヤーカットをこなしてくれた。ただ、加工後の薄膜表面は酸化により一部変色してしまっていてこれが低速陽電子放出に与える影響は未知であり、できる限りこれを除去すべきだろうということになった。今度は同センターの井上 均 研究支援員が化学研磨によるタングステン洗浄を担当してくれた。これで、井桁は予備も含めて5セットが準備できた。

タングステン薄膜で井桁を組んでいるところ
メガネ型ルーペを借りた和田氏が一言「今回の大きな誤算は(前回の更新から10年経って)老眼が始まったこと…」
防護服とゴーグルを身につけドラフトの中で行われたタングステン薄膜の化学研磨作業のようす
研磨液が入った容器に井桁を浸けるところ。この後、研磨液は付着物によって黄色に変色した。

関連ページ:KEK 共通基盤研究施設 機械工学センター

タングステンパーツのアニール作業

さらに一手間かけて、より多くの低速陽電子を取り出せるターゲット部を作るために欠かせない作業がアニール(焼き鈍し)だ。金属の融点よりも低い温度でじっくり熱しゆっくり冷ますことで、金属の中にある原子空孔や配列の乱れを減らす。陽電子が表面に戻ってくる確率を高めることが目的である。
タングステンの融点は3000℃を超える。それほどの高温で熱することができる装置と言えば、機械工学センターの大型電子ビーム溶接機だ。高出力の電子ビームをアニールに使うことは本来の使用法ではないが、機械工学センターは10年前同様に利用を受け入れてくれた。のぞき窓の材質と汚れのために放射温度計を用いても炉内の正確な温度が測定できないので、まず同じ素材を熱して融ける条件を見つけ、アニールに適切な出力と加熱時間の条件を割り出す。
井桁をまんべんなく熱するために、タングステン薄膜で作った四角い「お弁当箱」に入れ、溶接機のビームを箱全体に広げた上で、場所による温度差が出ないよう蓋にビームを当てスキャンした。アニールは、保住技師のサポートを受け、加熱の観察と指示・レバー操作・タイムキーパー・記録と4人がかりの作業となった。オペレーターと、使い込まれた電子ビーム溶接機が健在ということも、ターゲット部更新にとって実は重要なポイントだ。

井桁は「お弁当箱」に納められ炉内に
1982年製の電子ビーム溶接機でアニール作業
左手前から保住氏、兵頭氏、和田氏、右は望月氏
兵頭氏と和田氏の間にある黒い筒状の覗きメガネを通して、左の写真のように炉内を確認できる

ターゲット部組み立て

アニール作業が終わると、3人は低速陽電子実験施設内のクリーンブースに戻り、ターゲット組み立て作業に取りかかった。パーツを作製した業者も立ち合い、緊張感漂う作業が続く。
組み立てが終わると、低速陽電子を引き出すための電圧が適切にかかるか、導通/絶縁テストを行う。ところが、テスターは思ったような結果を示さなかった。複雑な組み立てをやり直し、テストを繰り返す。狭いクリーンブースは重たい空気に包まれたが、集中力が切れることはなかった。

タングステン薄膜の井桁とタンタルのパーツでターゲット部を組み上げていく
完成したターゲット部
井桁は最上部に組み込まれた

ターゲット部交換の日

秋の運転開始を1ヶ月後に控えた9月14日、いよいよターゲット部を交換する作業が行われた。現場には、低速陽電子実験施設のスタッフのほか、加速器研究施設などから関係者が集まった。
KEKでは放射線の安全管理は共通基盤研究施設 放射線科学センターによって行われている。SPFの担当は岩瀬 広 助教で、その計測値によって作業の制約条件が判断される。作業期間中にこの現場に立ち入る際はリアルタイムで表示される個人線量計を身につけなければならない。
準備のあと、最も放射線量の高い旧ターゲット部の取り外し作業が始まった。一段低い作業場所にいられる時間は1人20分と制限された。作業手順を確認し、全員が見守る中1人ずつ作業場所に降りて、慎重にボルトを外していく。

旧ターゲット部の取り外し
トップバッターは兵頭氏

取り外された旧ターゲット部は、施設内の、人が立ち入らない場所に作られた鉛の棺に納められた。線量が下がった後で処分される予定だ。旧ターゲット部を外せば線量が大幅に下がるという期待は裏切られ、作業可能時間は多少延びたものの、時間に追われながらの作業が続く。
お昼前、慎重に準備してきた新しいターゲット部が持ち込まれ、和田氏と望月氏が取付作業に入った。しかし、不具合が見つかった。ねじを外してクリーンブースに持ち戻ることになり、現場には焦りや不安な気持ちが漂う。そのとき、加速器第五研究系の峠 暢一 教授が「昼の休憩にしよう」と声をかけた。緊張が続くスタッフを休ませたのだ。
午後、気を取り直して再度の取り付けを行う。取り付け後の導通テストでやっとOKが出た瞬間、安堵の声が聞こえた。

新ターゲット部取り付け直前のようす
岩瀬氏(右から3人目)や峠氏(左端)が見守る

その後、高圧電源ケーブル交換や冷却水ホース接続などの関連工事が行なわれた。普段は真空のビームラインが大気圧に解放されたこの機会を利用して、真空計も取り付けられた。これはフォトンファクトリー基盤技術部門インターロックチームがSPFへの導入を進めている真空インターロックシステムの真空計で、ターゲット部周辺の真空度低下を検出すると自動でバルブが閉じられる仕組みだ。
多数の関係者の協力を得て、SPFの心臓部はリフレッシュされた。機械工学センターが作製した予備の部品が使われることはなかったが、3人の精神的な支えとなったことは言うまでもない。

取り付け直後のターゲット部
後日、遮蔽体で覆われた
クレーンで運んできた重コンクリート遮蔽体の位置を微調整しているところ

関連ページ:


パルスストレッチャー改良計画

今後も低速陽電子実験施設の整備計画は続く。
SPF では運転モードが2つあり、冒頭に紹介したレーザー冷却の実験ではショートパルスモードを使うが、表面科学の実験などではロングパルスモードを使う。後者では、前者よりもビームが強くなる。
たとえ瞬間的であってもビーム強度が実験装置の検出器の受容限界を超えると、データが強度に比例しなくなり正しい測定ができない。これを解決するため SPF には低速陽電子を一時的に貯め込みビーム強度を平(なら)す「パルスストレッチャー」が設置されている。

現在のSPFパルスストレッチャー部
左手奥のコンクリート遮蔽体の中にターゲット部があり、低速陽電子は奥から手前に輸送されてくる

現在のパルスストレッチャーは、エネルギー 5 keV までしか対応していない。ロングパルスモードで15 keVのビームを必要とする全反射高速陽電子回折TRHEPDでは、今回のターゲット部更新によるビーム増強で検出器の受容限界を超えた。そのため、残念ながらフル稼働はできておらず、パルスストレッチャー改良は最優先課題だ。
SPF TRHEPDのヘビーユーザーのひとり、早稲田大学 理工学術院 先進理工学部の高山 あかり 准教授は、表面物理学の研究者だ。2016年からSPFに通い、グラフェンなどの表面の構造解析を行っている。2019年にSPFの望月氏、兵頭氏との共同研究成果がプレスリリースされ話題になった。
研究室の学生にもSPFの利用を勧めている高山氏に、SPFの評価を尋ねた。「表面系の構造解析ができる限られた手法の中でも陽電子回折法は強力な手法です。試料の性質上、実験施設内で試料を作製する必要があり、SPFにはその設備があることも魅力です。」
現状では1つのパルスが強すぎて強度を抑えないと正しく測定できないが、将来パルスストレッチャーが改良されたら、現状の10倍以上の効率で実験が可能になるのではないか。そうなれば、今は固定している方位角を変化させる測定も、持ち時間内にできるようになる。測定装置を改良して、試料表面の時間変化も測れるようになったらおもしろそう、と夢が膨らむ。
また高山氏からも、ビームが強くなったら分け合ってでもより長いビームタイムが欲しいという希望が聞かれた。低速陽電子ビームの需要の高さを改めて感じさせられた。

関連記事:2019/11/14 東京大学大学院理学系研究科・早稲田大学・日本原子力研究開発機構・KEK共同プレスリリース
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このまま運転が続けばまた10年後あたりに同様のターゲット部更新が必要になるだろう。心臓部ではあるが、不具合がない限り通常の運転では触らない場所だけに、工程の記録とノウハウの継承は重要だ。
物構研の低速陽電子実験施設は、何でも自分たちでこなさなければならない少人数の体制だが、知見や経験の継承は着実に行われている。

低速陽電子実験施設スタッフ SPF テストホールにて 2021年2月撮影
左から、永井 康介 教授、和田 健 准教授、望月 出海 助教、兵頭 俊夫 ダイヤモンドフェロー

関連ページ:物構研 低速陽電子実験施設 SPF

関連動画:YouTube KEKチャンネル 低速陽電子実験施設 SPF(Slow Positron Facility)