1月24日につくば国際会議場で開催された SATテクノロジー・ショーケース2020において、KEK 素粒子原子核研究所(前 物構研 ミュオン科学研究系)の牧村 俊助 技師の出展した「再結晶脆化しない超耐熱高靭性タングステン」が ベスト新分野開拓賞を受賞しました。この賞は、来場者の投票によって選ばれ、特に「新分野の開拓につながっている」と評価されたもの上位2件に授与されるものです。
このイベントは「異分野交流による知の触発 in つくば」がテーマになっており、材料科学から農林水産、防災に至るまで、広い分野にわたった展示や発表が行われました。高校生から研究者までの100件以上のポスター発表の中で、牧村さんは開発したタングステン材料の実物をポスターとともに展示して丁寧に説明しました。今回の受賞は、広い分野の専門家から材料の活用が期待されたことを示しています。
牧村さんの取り組みは、物構研News No.27(2019年2月発行)に、「魔の川を渡り切れ!高靭性タングステン W-1.1%TiC 開発中」と題した記事で紹介されています。
物構研からは他に、つくば発注目研究として足立 伸一 副所長が「衝撃破壊の瞬間、材料に何が起こるのか 〜破壊の一瞬をX線で観測する〜」、一般ポスターとしてフォトンファクトリーの間瀬 一彦 准教授が「電力をほとんど使わない真空ポンプの開発」を出展しました。つくば発注目研究を出展した足立副所長には、主催者であるつくばサイエンス・アカデミー会長の江崎 玲於奈 氏から感謝状が贈られました。
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